138話 俺をヒーローにしてくれ ページ43
轟side
飯田が、切島が、緑谷が、八百万が。
自分を恨み涙を流している王子に自分の言葉をぶつけた。
最初は心配してた。
シュレッダーの矛先がアイツらに向くんじゃないかって。
でもあいつらはそんな事露知らず、というか関係ないと一蹴して、王子を助けようとした。
なら、俺が立ち止まってどうする。
俺は王子が炎の個性を持ってるというだけで、一度心を傷つけた。
それでもアイツは真正面から向き合ってくれて、今では親父とも普通に話せる。
嫌いではあるけど。
母さんに会いに行けたのも、緑谷だけじゃない。王子のおかげでもあるんだ。
だから今度は、俺に向き合わせてくれ。
｢王子!!お前にヒーローになる資格がないなんて死んでも言わせねぇ!!中学生の時、周りの奴らは全員お前の個性を毛嫌いした！でもお前は全く動じず、毛嫌いした奴がヴィランに襲われた時、救けただろ!?｣
｢そんな事があったなんて…｣
｢八百万の言う通り、お前はどうしようもなくヒーローなんだよ!!王子の兄さんがどんな人なのかは知らねぇ!!でも！お前の事を貶すような人間じゃないと思ってる!!最後まで、ヒーローだったんだろ!?｣
｢……ぁ……｣
もう一押しか…!?
｢負けんな!!勝て!!｣
俺が、王子に言ってやれる一言。
｢立って、俺達を…イレイザーヘッドを救けてくれ!!俺達のヒーローに、なってくれ！！！｣
約束通り、お前をヒーローにしに来た。
王子に。
届け、この想い。
────『俺をヒーローにしてくれ』
139話 助けに来たよをもう一度→←137話 引っ張り上げてくれ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：roronoa | 作成日時：2019年4月14日 14時
