120話 ヒーロー実習 ページ25
エンデヴァーの一件から3日経った。
焦凍は何事も無かったように帰ってきたので、エンデヴァーとも落ち着いて話せたんだろう。
俺は部屋で1人考えていた。
｢あの時何故荼毘はわざわざ現れたんだ…｣
どうにも気になって収まらない。
もし荼毘があの二人に何か伝えたい事があったのなら…いやでもエンデヴァーは荼毘となんの繋がりは無いはずだ。
それを言うならホークスも…いや、俺が知らないだけでホークスには何かあるのかも…。
｢──じ、王子！｣
｢っ!?｣
｢やっと気がついたか童話くん！｣
｢焦凍、飯田｣
｢何度呼んでも返事がないから焦ったよ。鍵閉めてないからこれからサスペンスでも始まるのかと｣
｢俺が殺されてるとでも｣
｢ドラマが始まりそうだな！いや今はこれを言いに来たのではなく！相澤先生から呼び出しを受けた｣
｢王子も一緒だ。緑谷達が先に向かってるから俺達も早く行くぞ｣
｢イレイザーから？なんで｣
｢知らねぇ。でも呼ばれたのはインターン組と神野で爆豪救出に赴いた俺らだ｣
中庭に出ると、既にイレイザーヘッドは待っていて｢合理的じゃない｣と呟いた。
謝罪をいれながら話の内容に耳を傾けた。
｢実はな、スパイダーとエッジショットがチームアップして東京を強固にしているという情報が入った｣
｢え…!?童話くん知ってた!?｣
｢いや…知らなかった…こないだ電話した時言ってくれれば良かったのに…｣
｢それで、その件が俺達に何か？｣
｢ああ、スパイダーさん直々の依頼でな、お前達にヒーロー殺し･シュレッダーの阻止を目的としたパトロールに参加して欲しいとの事だ｣
｢それって良いんですか!?｣
｢もちろん学校側は反対したし、断ったよ。だけどスパイダーさん引かなかったんだ…あの人1度決めたら曲げないからな｣
｢それはしょうがない｣
｢童話も遺伝してるからな。それで、だ。インターンの1歩先、ヒーロー実習としてお前達を送り出す事にした｣
ヒーロー実習…!?
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作者名：roronoa | 作成日時：2019年4月14日 14時
