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7.二人の一年生。 ページ7

「別に、スガさんだけを見てるわけじゃないからね!ていうか、早く練習再開しないと」

「そうだった!影山、早く!」

「わーってるよ」


やっぱりまだ喧嘩を始める二人を横目に見ながら、私も体育館へと戻る。

皆は今サーブ練習をしているようで、潔子さんがノートへとメモをとっていた。

「潔子さん、後で私にもノートのとり方教えてくれませんか?」

「うん、いいよ。じゃあとりあえず今は私の書いてるのを見ててくれる?」

「はい」


潔子さんは横でスラスラと文字を書いていく。


その様子とノートを比較しながら、私も皆の方へ目を向けた。


「田中先輩は、サーブが苦手な方なんですかね?」

「そうかも、得意とは言えないかな」

潔子さんと二人で会話をしながらコートを見る。


「…………」


うん、やっぱり、スガさんのプレーは綺麗だ。

決してパワーがあるわけではないかもしれないが、安定感が素人でもわかる。


……あ、お腹見えた。


すると、不意にスガさんがこちらを向く。

「……あ……」


チラッと目が合うと、ニッと笑って。

また練習を再開。


自分の胸がホワホワと暖かくなっていることに気づいて、どうしてか恥ずかしくなる。


今は集中しなくちゃ……と言い聞かせた時、体育館の扉が開いた。


「こんにちはー」

その声に皆が振り向く。

そこに立っているのは、眼鏡をかけたとにかく大きい人と、そばかすのあるこれまた大きい人。

「入部希望の一年だ」

大地さんの言葉に、その二人は軽く一礼をした。

「お願いしまーす」



あの人たちが、翔陽と飛雄と戦う一年生……。

私、仲良くできるかな。


「なんっかムカツクあの一年!」


田中さんはさっそくグチグチと文句を言っていた。

8.難しい人。→←6.綺麗なプレー。



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夏斗 - 初コメ失礼します! とにかく始めにお礼を言わせてください! こんな素敵な作品を書いて下さりありがとうございます!! スガさんの小説少なくないですか!? 数少ないスガさんの作品がこんな甘々なんて最高ですよ!! キュンキュンさせて頂きありがとうございました!! (3月10日 0時) (レス) @page48 id: 73bfbf52f2 (このIDを非表示/違反報告)
zgdj - もうキュンキュン超えてギュンギュンしました!笑最高の作品をありがとうございます!🤍 (3月2日 19時) (レス) @page48 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
ぴざまん - あまずっぺえ…良い… (8月11日 19時) (レス) id: 12362f5741 (このIDを非表示/違反報告)
らぅ - 37〜40の一連の想いに涙が止まりませんでした😭 (2022年9月28日 10時) (レス) @page38 id: 0e8ab4d39d (このIDを非表示/違反報告)
れむ。(プロフ) - 素敵な夢小説ですめちゃ好きです…😿♡ もっと早く出会っていればよかったなんて後悔してます😵‍💫 (2022年7月29日 23時) (レス) id: 31e76c62e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼空 | 作成日時:2014年5月19日 23時

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