3．問題児なんですか。 ページ3
それじゃあ、とりあえずジャージに着替えてと言われた私は、学校のジャージに着替え、体育館の隅にいた。
皆は準備運動を始めていて、六人ほどで輪を作っている。
ガラッと重い扉が開く。
「？」
扉のほうを見ると、そこに立っているのは男の人ではなく、女の人だ。
その女の人を見ると、田中先輩は一目散に飛んでいく。
「潔子サアン！お荷物お持ちしまっす！」
「いい、自分で持っていくから」
サラッと言い放った、遠くから見ても綺麗な雰囲気を放つ女の人。
すごい、近くでみたらすごい美人なんだろうな。
ほあーっと遠くで感心していると、大地先輩が声をかけた。
「清水！そこにいる子、今日からマネージャーとして入った一年生なんだ。お前、マネージャーほしいって言ってたろ？」
大地さんの言葉に、清水と呼ばれた女の人は私のほうを向く。
ドキッとして思わず肩が上がる。
清水さんは、無言のままこちらへ駆け寄ってきた。
「マネージャーになってくれるの？」
「あ、は、はい！」
私の言葉に、清水さんはパアッと顔を明るくして、ガシッと私の両手を握った。
「ありがとう！助かるよ！」
わあああ……！美人の笑顔だ。
近くにきた清水さんはやっぱり美人で、すぐに私の憧れの存在に変わる。
それに、すごくいい香りがした。
「それじゃあ早速なんだけど、ドリンク作るの手伝ってくれるかな？」
「はい！」
「――ふう」
気がつけば、あっという間に空は薄暗くなっている。
マネージャーの仕事は想像していたよりも大変で、清水さんがこれを一人でしていたのかと思うと尊敬しかできない。
「お疲れ様、Aちゃん」
「あっ清水さん！」
「だから清水じゃなくて潔子でいいよ」
ニッと笑う潔子さん。
明日からも頑張ります！と立ち上がると同時に、大きな声が体育館に響いた。
「勝負させてください！」
「せーのって聞こえたんだけど……」
「ぶっひゃっひゃ！」
なんだろうと思い覗くと、そこにいたのは私と同じ一年生の男の子二人だった。
一年生は他にもいるのか、と少しだけ嬉しくなる。
そして、大地先輩の話によると、この一年生二人と田中先輩、それからあともう二人の一年生と三対三の試合を次の土曜日にすることになったらしい。
私のようにすんなりと入部を受け入れてもらえなかったのは、何故なんだろう。
彼らは問題児か何かだろうか。
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夏斗 - 初コメ失礼します！ とにかく始めにお礼を言わせてください！ こんな素敵な作品を書いて下さりありがとうございます!! スガさんの小説少なくないですか!? 数少ないスガさんの作品がこんな甘々なんて最高ですよ!! キュンキュンさせて頂きありがとうございました!! (3月10日 0時) (
レス) @page48 id: 73bfbf52f2 (このIDを非表示/違反報告)
zgdj - もうキュンキュン超えてギュンギュンしました！笑最高の作品をありがとうございます！🤍 (3月2日 19時) (レス) @page48 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
ぴざまん - あまずっぺえ…良い… (8月11日 19時) (レス) id: 12362f5741 (このIDを非表示/違反報告)
らぅ - 37〜40の一連の想いに涙が止まりませんでした😭 (2022年9月28日 10時) (レス) @page38 id: 0e8ab4d39d (このIDを非表示/違反報告)
れむ。(プロフ) - 素敵な夢小説ですめちゃ好きです…😿♡ もっと早く出会っていればよかったなんて後悔してます😵💫 (2022年7月29日 23時) (レス) id: 31e76c62e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空
| 作成日時：2014年5月19日 23時
