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記憶の欠片が37つ ページ40

「はっ……」


さっきの……夢は何!?


「ん?


起きた?」


「か……む、い……」


「そうだよ


地球産でも生命力はあるんだね


俺がビックリしたよ」

「ここはどこ」


「ん?


まだ、地球ダヨ」


「……私は帰る」

「帰らさない」


「……」


「お前はここにいてよ


色々と楽しめそうだし」


「ふざけないで


私は近藤さんの為に生き、

近藤さんの為に死ぬ」


……あれ?


これは……夢で言ってた……?


「ふーん


だったらその近藤を殺せば……」


ザシュッ


私は手刀で神威の首をとろうとした


「危ないなぁ」


「な……!?」


片手……しかも、


指一本で止められた


……力が落ちてるの!?


「……っ……」


「あ〜あ


傷開いたみたいだね」


「……っ……」


《また怪我をしたの


骸》


《掠り傷


大事ない》


《血が出てるけど?


……来なさい》


《でも……


傷は、暗殺者の恥


朧様にバレたら……


悪も、ただじゃない……》


《だから?


天のために生き、


天のために死ぬ


怪我されたままじゃ、


まともな働きも出来ない》


《……》


《大丈夫


別に怒られたりしない》


「A!?」


「は……」


「どうしたの?


死んだ目してたよ?」


「……なんでもない……」


………私は……


本当に……誰っ!?


……私は刃轜花……


刃轜花 A……


近藤さんを守り、真選組を守る


「………私は……刃轜花………


刃轜花 Aだから……」


「?」


……私は……


私……


”骸“何て知らない


”朧“何て知らない


”悪“何て知らない……


記憶がないんだから……


そう……これは、偽りの記憶…


私じゃない……


”悪“の記憶


私の記憶じゃない……


私は……


ダレ……


《人は生まれながらに弱さを抱えて生まれてくる生き物です。

それは人格的な欠陥かもしれない。


容姿であるかもしれない。

生まれた境遇かもしれない。

誰もがそれぞれ折り合いのつかない自分を抱え苦しんで生きている。

残念ながらその苦しみから逃れる術はありません。

ですが抗う事に苦しむ事もできる。

自分の弱さに翻弄され苦しむだけではない。

自分の弱さと向き合い、

抗い、

変わろうと苦しむ事もできる。》


「抗うことも……できる……」


私は……


抗ってみせる……


この、夢から!!

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作者名:神無 | 作成日時:2016年3月17日 17時

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