記憶の欠片が29つ ページ32
「……」
「ん?
A何花束を持ってるんでィ」
「……霧<きり>?……って人から送られてきた」
「きり?」
「わかんないけど、
イトスギ、カタクリ、
黄色いバラ、赤いシクラメン、
黒いバラ、クロユリ の花束が自室に置かれていた」
「黒バラねぇ」
「にしても不吉」
「なんででィ」
「花言葉は知らないけれど、
黒は本来不吉の象徴でしょ?」
「信じてるんですかィ……」
「……何となく、
見回りいってくる」
「ああ」
私は見回りに出掛けだ
今日は、神無は非番
私は偶々、あった花屋に言った
「真選組の局長補佐官の刃轜花さんかい!?
握手してれないかな?」
「……有名人ではない」
「ん?
花束……」
「この花言葉は何?」
「……」
花屋のおばさんは、苦虫を噛み潰したみたいな顔をした
「?」
「イトスギが 死
カタクリと黄色いバラと赤いシクラメンが 嫉妬
クロユリが 呪い
黒いバラが 憎しみ、恨み
ってことさ
刃轜花さんは誰かに恨みでもあんのかい?」
「……こんな役職だから、攘夷志士どもに恨まれているでしょう
でも、こんな粋な事をする輩は知らない」
「そうかい……
続くようなら事件かもしれないよ」
「……わかった」
ー翌日ー
「………」
何故だか、嫌がらせが始まった
昨日はイトスギ、カタクリ、
黄色いバラ、赤いシクラメン、
クロユリ、黒いバラだったのにたいして、
今回は
スノードロップにアネモネ、睡蓮だった
花屋のおばさんからは
スノードロップは『望まれる死・死を希望する』と言う意味で
アネモネは、『儚い夢・薄れゆく希望・はかない恋』らしい
睡蓮は『滅亡』と言うらしい……
これを与えた人は、私に何を伝えようとしているのだろうか……
「……滅亡……儚い夢……」
……真選組が潰れると?
そんなはず……
ない!!
この鬼神姫が許さない
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作者名:神無 | 作成日時:2016年3月17日 17時