記憶の欠片が23つ ページ26
「ハァ……ハァ……
今で……99周……
あと一周……」
……私がいった通りちゃんと走ってる……
根性だけはあるのね
「ハァ………ハァ……
100周……!!」
「……おつかれ
本当にやってのけるなんてね」
「Aさん!?」
「大声出さないで
はい歩狩汗」
「ありがとう……ございます…!!」
「礼言う暇があるなら体力を付けること」
「はい……」
ゴクッゴクッ…
……汗だく
汚いな……
「Aさん!!次は……」
「…買い出し
ちょっとの間、女中もしてもらう
あなたは、体力がないから」
「も……申し訳ありません……」
「謝る暇があるんなら、汗拭きなさい
風邪引く」
「ふふ」
「なに笑ってる」
「なんでもありません♪」
「……はぁ……」
「あの!何処に……」
「これを買っておいて
お釣りは好きにしたら良い」
「カッコイイ……」
……私はその足で屯所に戻った
門をくぐる
「よぉA
新人偉く気に入ったみたいですねィ?」
「関係ない
私はサボってないか見ただけ」
「ツンデレですねィ」
「何が言いたいの」
「雪城って言ったっけか?
あいつどうにもキナ臭ェ
気ィつけろ」
「……頭のすみにでも置いとく
一番隊隊長殿が、それを言うために、ここに?」
「新人ばっかり見てねぇで、回りも見ときなせェ」
「……」
「さもねぇと、身動きとれなくなっちまうぞ」
「……」
私は新人のために部屋を掃除する
「局長補佐官は新人にご執心ですねぇ」
「なにかよう」
「なーんにもありませんよ?
ただ、新人に現を抜かさないように」
……あいつも、こいつも、
私に釘を刺す
「……」
去っていった
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作者名:神無 | 作成日時:2016年3月17日 17時