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「だったら泊まりに来てよ」
「あのなあ、お前いい加減に＿＿」
「誰もいない家になんか帰りたくない」
先生が怒ろうと出しかけた言葉は、そのまま彼の口の中へと再び吸い込まれていった。
「今独りになりたくない」
今独りになったら、どうしようもなく死にたくなる。
自分が自分じゃなくなってしまいそうで、とても怖い。
そう考えると、震えが止まらなくなる。
「お前、じゃあさっき俺が帰してたらどこに行ってたんだよ」
「クラブ？カラオケ？」
「……はあ」
ドヨン先生はハンドルに頭を乗せて、深いため息をつく。
そして決まり悪そうな顔をして、
「本当にどうしようもないんだけど、教師としてお前を俺の家に泊めることは出来ないし、俺もお前の家には泊まれない。
けど＿＿」
ドヨン先生は急に、少年が笑うみたいににかっと歯を見せて笑って、
「お前ほっといたらどっか行きそうだもんな」
そう言って、車にエンジンをかけた。
その笑顔がすごく眩しくて、頼もしくて。
昔ジェヒョンくんと付き合い始めた時によく見ていた、不安を全部包み込んでくれる、太陽みたいな笑顔だった。
変だな、ドヨン先生とは数学の授業以外ではあんまり話さないのに。
というか授業中でもそんなに絡まないのに。
どうしてこんなに胸が苦しいんだろう。
「先生？ どこ行くの？」
「合法的にJKと泊まれるところ」
先生は自信ありげに笑いながら、車を発信させる。
「ごうほうてき……」
「着けばわかる」
そう言って車を運転するドヨン先生の横顔を見ていると、不思議と気持ちが落ち着いてきて、なんとなく大丈夫なんだと根拠もないのに安心することが出来た。
「……お前さ」
しばらく車を走らせていたドヨン先生が、不意に口を開く。
「何？」
「いや、いろいろ聞きたいことが多すぎて」
「私もある。ドヨン先生は私のことなんて覚えてないと思ってた」
「いや覚えてるわ。特にお前は目立つ
お前の周りもうるさいしな、教室の端にカラフルな頭が並んでたらさすがに覚える」
「ふは
私そんなに喋ってないのに」
「お前人気者だよな、俺が高校生だったら一番苦手なタイプ」
「なにそれ」
不思議と笑みがこぼれる。
そこでふと気付いた。
先生、私が塞ぎこまないように気を遣ってくれてる。
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JAEDON - 久し振りに凄く素敵なお話に出逢えました！ありがとうございます。主様のペースで更新これからも頑張って下さい。陰ながら応援しています。 (2020年12月25日 12時) (
レス) id: 5ef0140241 (このIDを非表示/違反報告)
すぐる(プロフ) - ズさん» ズさんコメントありがとうございます(；；)ドヨンもジェヒョンも書くのが得意では無いのでそう言っていたどけてとても嬉しいです(><)入試で忙しくなるので不定期更新になりますが気長にお待ちいただければ幸いです。ありがとうございます^^* (2020年12月18日 7時) (レス) id: dbff4f3590 (このIDを非表示/違反報告)
ズ(プロフ) - 凄く好みのお話ですぐ引き込まれました＾＾更新楽しみに待ってます。 (2020年12月16日 15時) (レス) id: 5074d81f67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぐる | 作成日時：2020年11月11日 22時
