キスの日 ページ1
｢キスしないと出られない部屋？｣
いつもの様に放課後旧校舎3階で花子くんとトイレ掃除をしていたはずが、気がつくと私は花子くんと共に真っ白な部屋にいた。
｢……これも境界ってやつなのかな？｣
｢そんな怪異聞いた事ないけどね〜｣
そういいながらぺたぺたと周辺の壁を触る花子くん。どうやら出口を探してるみたい。でも部屋の中にドアらしきものは見つからないし、幽霊の花子くんでも壁を抜けることは出来なさそう。
唯一気になるものといえば、正面の壁にでかでかと掲げられている｢キスしないと出られない部屋｣という貼り紙だけ……。
｢うーん、これはやっぱり……｣
私の隣で暫し考え込むようなポーズをしていた花子くんだったが、そう呟いたと思うとぐい、と私の肩をつかんで顔を近づけた。
｢ちゅー、するしかないんじゃない？｣
｢ちょ、ちょ、ちょっと待ったーーー！！！！！｣
｢むぐ、｣
慌てて花子くんの口を両手で塞ぐ。わ、私男の人とキスなんてした事ないよ！？！？そんな、いきなり、ち、ちゅーだなんて、心の準備が出来てません〜〜〜！！！
ガチャ
｢へ？｣
音がした方へ顔を向けると、さっきまで壁だった部分がドアに変わっており、ドアの隙間からは見覚えのあるトイレの廊下が見えた。な、何で！？
｢だ、だってキスしないとでれないんじゃ……｣
そこまで言ってハッとして自分の両手を見る。確かに私の両の手のひらは花子くんとしっかりキスしていた……。ってこれもキスにカウントされるの！？！？
｢Aって意外とダイタン……♡｣
｢そんなぁ…………｣
おどけた様子で身体をくねくねさせる花子くんを後目に、私は全身の力が抜けてペタンとその場に座り込んでしまう。あんなに緊張したのにこんなのって拍子抜けだよ〜……！！
｢ねえA、｣
名前を呼ばれそちらへ振り返ろうとした瞬間、花子くんと私のまつ毛がぶつかった。
ちゅ、と短いリップ音が無機質な白い部屋に響く。
｢俺はAとこういうキスがしたかったんだけどな〜……｣
｢なっ、な…………花子くん〜〜〜〜！！？！！！？！？？！！｣
乙女のファーストキスを奪っておきながら悪びれもせずスタスタと出口に向かって歩く彼を、私は真っ赤になりながら追いかけた。
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ミク(プロフ) - 続きが早く見たいです更新遅ても大丈夫です！（本当は、明日でも見たいと…思う私）気にしないでください！ (2020年6月16日 17時) (
レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 「彼の桜の花が散るまでに」読んでみて下さい！私の駄作ですが…イメ画もよちしく！ (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
しゆ(プロフ) - ミクさん» リクエストありがとうございます！看病…いいですね！遅くなるかもしれませんが必ず書かせていただきます！ (2020年6月6日 2時) (レス) id: e2bc21a10a (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - リクエストで、看病とかどうですか？ (2020年6月5日 14時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
しゆ(プロフ) - ミクさん» ミクさんいつもコメントありがとうございます！ご期待に添える夢小説が書けるようにこれからも頑張ります！ (2020年6月4日 16時) (レス) id: e2bc21a10a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゆ | 作成日時：2020年5月23日 22時
