江戸川乱歩の嫁、参上します。【文スト】

嫁5 ページ6

｢なんと美しい人でしょう。どうか私と心
中を｣


｢あわわわわ……えっと…ど、どうすれば｣



｢ほんとに綺麗な人ですね！｣



｢うん、美人だね｣


｢あら、兄様浮気？……乱歩さんの奥様ですわね！｣



｢太宰！貴様人妻に手を出すなとあれほど！｣



｢湯豆腐…好き？｣



こ、これはすごい。

探偵社に入るやいなやどうやら全員揃っていたようで初対面の人から色々言われる……。



｢えっと……夫がいつもお世話になっております。妻のAです｣


笑顔で自己紹介するとまたおーっ！と視線が集まる。


｢ら、乱歩｣


乱歩｢ん？何？｣



隣でなんだかニコニコしながら様子を見ていた乱歩に助けを求める。



歩もいきなり知らない人に押しかけられて怖がっているようだ。



乱歩｢はいはい。皆、僕のAに興味津々なのはいいけどちょっと離れてねー｣


やっと助け舟をくれた乱歩に感謝しつつ改めて前を向いた。


｢私、4年前から育児休暇を取ってまして長いブランクがありますが、今日からまた探偵社で働くことになりました。夫共々これからよろしくお願いしますね｣



あと、これ手作りで申し訳ないのですが今日のおやつにでもどうぞ。と持ってきたケーキの箱を眼鏡の男性に渡した。



｢これはご丁寧にありがとうございます。俺は国木田独歩、調査員です。これからよろしくお願いしますAさん｣


｢はい、こちらこそお願いします！｣




それから自己紹介タイムが始まった。

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