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「私はいいから行ってきなよ」
「いや、お前を１人にすると俺が幸村に殺される」
汗をかくほど暑くはないが、かと言って涼しいわけでもないというのに、何を想像したのか桑原の顔は青ざめている。
「え、なんでよ」
疑問をそのまま吐き出したAは青ざめた桑原を見上げ、戸惑いを浮かべた。
すると桑原は気まずそうに首の裏を掻き、口を開く。
「だってお前、ナンパとかされるだろ。
そうなったら幸村だけじゃなく、アイツ等にも殺される」
ぶるっと震えた桑原は本気で怖がっているのだろう。
その様を見たAは、クスクスと笑みを零した。
「みんなそこにいるし、大丈夫なのに」
おそらく荷物番をする為なのだろう。
彼女がここから動く気はなさそうだ。
「まぁ俺が行ってもアイツらに遊ばれるだけだ」
気を遣わせないよう、遠くを見つめそういった桑原は、Aの隣に腰を下ろした。
会話は途切れ、ビーチを眺め始めた２人。
いつも大人びている幸村や柳も今日は高校生らしく、はじけるような笑顔で楽しんでいる。
普段とのギャップに、これまで遊ぶ時間もなかったのだな、とAは思った。
ビーチバレーのはずが、いつの間にかドッジボールになっている。
切原が調子に乗って真田の顔面に当て、怒った真田が猛攻をはじめ、幸村や柳、千恵はそれを面白そうに傍観し、仁王は切原を盾にし、丸井は真田の後ろで笑い声を上げ、柳生は流れ弾を華麗に避け……この光景はいつもと変わらないのかもしれない。
ただ場所が海というだけで、どこに居ようとも彼らは彼らなのだ。
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SHINO(プロフ) - スノウさん» スノウ様！いつもコメントありがとうございます。スノウ様のコメントは本当に何度も読み返してはニヤけてしまって、とても力をいただいています。そうですね、私も主人公の気持ちをやっと書けたので嬉しいです。笑 どうか最後までお付き合いください。 (2017年4月20日 15時) (
レス) id: cc409903fa (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます。気をつけている事に気付いてくださって嬉しいです。fifthの表紙もありがとうございました。申請を出したので使わせていただきます！これからどのような展開になるかは秘密ですが、楽しんでいただけると嬉しいです。ありがとうございます。 (2017年4月20日 15時) (レス) id: cc409903fa (このIDを非表示/違反報告)
スノウ - おつかれさまです！ついに主人公ちゃんから好き、という素直な気持ちが聞けて嬉しいのと同時に、これから彼女がどのように生きていくのか、不安なような楽しみなような。続編待ってます(^^*) (2017年4月18日 23時) (レス) id: 9bbfe87ee5 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - お疲れ様です。続編も楽しみにしています。SHINOさんの花火を空が泣くと表現するところや、情景は目に浮かぶのに感情は明かさないようにするところとか本当に好きです。これからも頑張ってください。 (2017年4月18日 20時) (レス) id: 41f82b2237 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - Yさん» コメントありがとうございます！儚さは私の意識している点でもあるのでとても嬉しいです。終わりを残念だと感じていただけるような作品をかけてよかったです。ですが、まだ終わりそうもないので引き続きお付き合いください。笑 応援、本当にありがとうございます。 (2017年4月16日 16時) (レス) id: cc409903fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINO
| 作成日時：2016年9月8日 17時
