検索窓
今日:5 hit、昨日:14 hit、合計:121,750 hit

24重なる ページ25

「好きだと、一度も告げない。
それはアナタを縛ってしまうからっ。
病気のことを教えないでアナタの前から去ったのは、アナタが罪悪感で押しつぶされちゃうから。
治療を受けなかったのは、生きる道を捨ててまで、アナタとの夢を見ていたかったから…っ」



『声がでない、気持ちが伝えられない、真実を話せない、それって辛いのよ、ものすごく。
彼女はそうなることも、ちゃんとわかってた。
それでもね、自分が幸せになることを捨ててまで、夢を見ていたかったのよ』





どうして、おまんは…っ。



「全部っ、アナタの為じゃない…っ」



「…っぁ」





泣いていいのは、俺じゃない。



この人は俺を憎んで当然なんじゃっ。



そんなこと、わかっとるのに、涙がとまらないんじゃ…っ。






「あの子、よくいってたわ。
“残された時間の少ない私なんかが、雅治の幸せを壊していいはずない。
そんなことわかってた。
でも、あと少しだけこの夢を見ていたい”って」



『人間ではない、そうね…化け物の自分なんかが王子様の命を奪っていいはずない。
王子様の幸せを、自分なんかが壊していいはずない』




俺の幸せを、おまんが決めるんじゃなかっ。


俺の幸せは、おまんの隣でしか叶わんのんじゃっ。





「雅治君に何も告げずにいなくなったあの日、あの子、泣いて帰ってきたの。
あんな顔、親の私でも始めた見た…。
ボロボロに泣きながらそれでも笑うのよ、あの子。
“私はもう十分幸せだった。
大好きな雅治と一緒にいれた。
それだけでもう、なにもいらない”って」



『もう自分は幸せな夢を十分見れた
この世で一番愛している人と、一緒にいれた
それだけで、もうなにもいらない』






おまんは、…不器用ぜよ。

25儚い→←23もし、



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (274 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
154人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ナツ - 泣きました。夢小説作品で泣くのはこのp作品が初めてです。SHINOさんは本当に「テニスの王子様」が好きなんですね!そうじゃないとこんなに素晴らしい話を書けませんもん。本当に素敵な一時をありがとうございました。 (2021年2月14日 17時) (レス) id: c58bd08887 (このIDを非表示/違反報告)
莉穂(プロフ) - 深い深い話で号泣しました (2017年7月27日 23時) (レス) id: cffddfdc0f (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 豆味噌さん» ありがとうございます。才能があるかは謎ですが、そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。全然自信のない作品なのでちょっぴり恥ずかしいですが、そう言っていただけると書いてよかったな、と思えます。本当にありがとうございました。 (2016年4月30日 21時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
豆味噌 - 感動しました。素晴らしい文の才能を持っていらっしゃるんですね。私は、立海が本当に好きで、この小説を見つけたとき本当に早くみたい!という気持ちがあってどんどん読み進めていました。良くこんな物語を考えられるなと思いました。本当にありがとうございます。 (2016年4月9日 17時) (レス) id: 5206a91115 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 舞琴さん» 貴重な涙を、ありがとうございます。伝わっていたならすごく嬉しいです。私はまだまだ本当に未熟ですので、頑張りたいと思います。私が好きなのは幸村さんです。笑 仁王さんのは実質1つのようなものなので。笑 素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年1月17日 18時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:SHINO | 作成日時:2013年11月5日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。