プロローグ ページ1
俺があいつに会ったのは、真夏の公園だった。
午後9時、自主練習をするために俺は1人、公園を訪れていた。
すると、何時間そこにいたのか、汗だくでフラフラになるまでラケットを振る女がいた。
それがあいつだった。
それ以来俺は毎日そこへ訪れるようになった。
毎日毎日そいつを見ていて。
馬鹿みたいに好きになっていった。
がむしゃらに素振りを続ける横顔に。
俺は、馬鹿みたいに恋をしてた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿だから。
「なんでだよぃ……っ」
嘘だ。
信じたくない。
嫌だ。
誰か嘘だと言ってくれよぃ。
なんで…っ。
なんでこいつが死なねぇといけねぇんだ。
「A……っ」
なんで、そんな青白くなってんだよぃ。
「おいっA…っ」
冷たく、なってんじゃねぇよっ。
頼む。
頼むから…っ。
「目を、開けろよぃ……っ」
やだ。
いやだ。
「こんなのって、ねぇだろぃっ」
頬に、涙が伝った。
「丸井さん」
知らない声に涙も拭わず振り向くと、看護師がいた。
その手には、一冊のノートが握れられていて、それを俺に差し出した。
「これは……？」
「Aさんが書いていた日記です」
Aの名前を聞き、俺は看護師の手からそれを奪い取った。
そこに真実があると、確信して。
.
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ナツ - SHINOさんの書く話大好きです。本日だけであなた様の作品を五作読ませてもらい、ずっと泣きっぱなしです。 (2021年2月14日 19時) (
レス) id: c58bd08887 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - エルさん» 返事が遅くなってしまい申し訳ございません。コメントありがとうございます。私も切ないお話を読むのは苦手なのでお気持ち、お察しいたします。それにもかかわらず感動していただけて本当に嬉しいです。大好きだと言っていただけたことを忘れずに精進していきます。 (2017年4月2日 0時) (レス) id: cc409903fa (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - 初コメ失礼いたします！とても切ないお話ですね…(ノ_・。)でも、凄く感動しました。私は切ないお話ってあまり得意じゃないのですが、SHINOさんの作品は大好きです！早く戻ってきて欲しいです！ (2016年12月31日 10時) (レス) id: 4de2819dbd (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 白夜さん» 返事が遅れてしまって、申し訳ございません。今までで1番の涙をこの作品のために流してくださったんですね…。本当に嬉しいです。気まぐれで書いた作品をそんな風に言っていただけて、感謝ばかりがつのります。素敵なコメントと、貴重な涙を、ありがとうございました。 (2015年12月4日 19時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 美里さん» 返事が遅れて申し訳ございません。通知がこないので気づきませんでした。こんな3時間で作った短編なんかで、号泣していただいて本当に嬉しいです。ありがとうございます。美里さんに感動を与えられる作品が書けたなら、本望です。素敵なコメントをありがとうございます (2015年12月4日 19時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINO
| 作成日時：2015年1月3日 8時
