【テニプリ】せーの！邪道ヒロイン伝説！！

邪道ヒロイン16 ページ17

「とりゃああああ！」

「おりゃああああ！」



やっと、決着がつく。

きっとこれで私たち、友達になれるよ……。



「おーまーえーらぁああああああああ！」



私とトマト君よりも大きな雄叫びを上げる奴。

聞き覚えのある声に、背筋が凍った。




「「沢辺！」」



沢辺隆則。

生徒指導の熱血教師だ。


何度も何度も追いかけ回され。

何度も何度も指導された。


まさに、私の天敵。



「なんでこんな所にいるんだ！沢辺！」


叫ぶ私。


「沢辺も菓子買いに来たのかよぃ！」


慌てるトマト君。


私たちの姿は滑稽だったに違いない。



「一般の方から立海の生徒が駄菓子屋で暴れていると学校に連絡が入ったんだ！
まさか予想はしていたが、またお前か！山田！
それにお前もまたか！丸井！」



ここで登場。

私の苗字、山田。

よくある、普通の名前。


丸井。
それはきっとトマト君の苗字で、彼もきっと常習犯なのだろう。



ちょっと待てよ。

一般の方？


ギギギギギ。と首を回してある一点へ視線を向けた。


そこには、ニヤニヤしながらピースを作っているジジイが。



「貴様かぁ！！」



＿＿＿＿＿＿＿＿ガシッ


ジジイに飛びかかろうとしたが、突然首根っこを掴まれた。



「ぐっ」



どうやら掴んでいるのは沢辺のようで、トマト君も同じような状態だった。




「離せよぃ！」



必死に暴れるトマト君。

沢辺がそれを押さえている間に、私はなんとかグリーンアップル味のガムを掴みとった。




「ふっ」



私の勝ちだ、トマト君。


1人でにやけながら、沢辺にただただ、引きずられていた。

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