幼馴染武勇伝【幸村様誕生記念企画】追加SS

番外編「10年後」玲様リクエスト ページ24

「ママぁ、ぼくカッコいいお兄ちゃんになるんだーっ」



3才の息子、隼人(ハヤト)が笑う。

私のお腹の中には2人目がいて、女の子。




「フフッ、なれるわよ、きっと」



あの頃みたいに、熱くなったり、苦しくなったり、
そんなことはもうないけれど、
こんなゆったりとした日常も悪くない。

愛しい我が子と、こうして笑っていられるんだから。


思わず、目を細めた。






「ねぇ、俺言ったよね？
妊娠してる時は、重い物持つなって」




買い物袋を片手に話していた私達の間に、
なんとも邪魔な男が入ってきた。




「これくらい、平気」


「は？馬鹿じゃないの」




ひょいっと荷物をぶんどられる。


今日は仕事が早く終わったんだろう。

スーツ姿の精市は、隼人の父親で、私の夫。



相変わらず喧嘩ばかりの毎日だ。





「別にそんなに重くないんだけど」



素直になるのが苦手な私達は、
気持ちを伝えあうなんてこと、滅多にしないし、
甘い関係にはなりえない。


でもこれが、私達らしいのだと思う。




「はぁ、全く」




やれやれとため息を吐く精市は、
荷物を持ったまま、隼人を抱きあげた。




「隼人は素直に育ってねー」



なんて、言ってやがる。


消えろ、ハゲろ。

ふさふさした藍色の髪の毛を見て、
当分無理だろうな、と思った。



まぁでも、いつかはげるだろうし。

その姿を、隣で見届けてやろうじゃないか。




「ハゲた精市とかキモいけど」



思わずクスッと、笑みを零した。






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リクエストありがとうございました。

birthdayCDを買ったんですけど、耳が死にそうです、はい。

やばいです、はい。


そして、相変わらず素直じゃない2人ですが、
年をとっても一緒にいたいということなんです！

終わり ログインすれば
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