噂の組織の活躍 ページ5
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「えらい盛んやね〜」
「何が？」
「Fascinantでしょ」
「あぁ〜なるほど！」
「すっごい色々聞くよね」
男達はまた、Fascinantの話をしていた。
「悪い男だけなんでしょ？ターゲットって」
「え！そうなの！？」
「らしい」
「へ〜」
Fascinantは一部からは正義のヒーローとも言われているらしい。
もっとも、本人達は望んでいないが。
「Fascinantのトップは通称姫、か」
「姫？」
「えらい可愛らしいなぁ」
「そうとう強いって聞くけどね」
「戦闘？」
「色々だよ、色々」
含むような言い方に男達は余計に期待を高まらせた。
「姫か〜」
「会ってみたいね！」
「いや、怖すぎでしょ」
「ぜ〜ったいおもろいで？」
口々に姫に対する思いを述べる。
それは肯定的だったり、否定的だったり。
けれど皆、本心ではこう思っている。
手に入れたいと＿＿＿
「まぁ、姫に関してはおいおいね」
「だね」
「急いでもなんも良いことないしな〜」
「賛成です」
Fascinantやそのトップである姫のことは気になるものの、すぐに切り替える男達。
「偶然会えちゃったりして！？」
「そんなばかな…」
「運命的な出会いってあるじゃんか！」
「運命だなんてデタラメですよ」
「あいっかわらず現実主義だね〜もちさんは」
偶然なんて信じない。
運命なんて信じない。
信用できない。
それは彼らがよく知っている。
あるのは必然のみだ。
そうでなければ彼らはここにいないのだから。
「さて、お喋りはそこまで。
僕らも行こうか」
彼の名は叶。
この組織、mensongeのトップである。
「僕らも仕事の時間だ」
彼らも同じく、悪を悪で征する者達。
運命なんて信じない。偶然なんて信じない。
己の力のみで全てを掴んできた男達。
そして数日後、彼らは運命を信じることとなる。
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続く
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作者名：しののめ。 | 作成日時：2023年12月16日 10時
