七十七話 ページ46
蓮side
Aが部屋に戻り、居間には俺と弟の二人となった。
蓮「……」
縁「…なぁ兄貴」
蓮「ん?」
縁「俺、会った時から不思議に思ってたんだが……Aって、性格が凄い変わった…よな?」
あー、やっぱり分かってたか。そりゃそうか。全く違ぇもんな。
蓮「そうだな。俺も初めて会った時は驚いた」
性格だけじゃない。外見だって、立ち振る舞いだって…大人っぽくなっていた。
いやまぁ、彼奴は元より大人びてはいたのだが。
そうではなく、こう…
蓮「…感情がきちんと存在してる」
縁「それだ。俺の記憶じゃ、彼奴の笑顔なんて見たこと無かったぜ。それがどうだ。ニコニコニコニコ…俺の記憶がおかしいのかと思う程人が変わってんぞ」
そう。そうなのだ。
前までの…向こうでの彼奴は、あんな笑顔じゃない。もっと死んだ目で、無表情で…
──何も感じていない様だった。
蓮「…俺が向こうでAに最後に会った時はな、まだ麗がいたんだ。そんで、Aも、まだ子供の頃の性格が残ってた。髪型とか目の色は違ったがな」
縁「そうなると……やっぱり麗が死んだ後、か?」
蓮「そうなるなぁ…」
俺は、麗が死ぬ時を見ていない。というより…
弟が死ぬ時、麗が死ぬ時、Aが死ぬ時……
俺の大切な奴が死ぬ時、俺はそばに居たことがない。その癖、夜曇とは仲良く死んだがな。
……大方、麗が死ぬ時に、Aに何か言ったか。
麗がとんでもない事を頼んだか、麗が言ったことをAが間違って解釈したか…まぁ、どっちもだろうな。
縁「…兄貴」
蓮「何だ?」
縁「…嘘、なんだろ?」
蓮「は、」
縁「夜曇と
蓮「…さぁな」
縁「……。まぁ、俺もそろそろ寝るわ。もう夜も遅い、おやすみ。兄貴も早く寝ろよ」
蓮「おぅ。おやすみ兄弟」
縁「…………一人にしちまって、悪かった」
蓮「っ!」
バタンッ
蓮「……、っはは…」
やっぱ、兄弟に隠し事は出来ねぇ、か……
357人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小石(プロフ) - 未羽さん» ちょっと面白かったw将軍様来るとなぁ…どういう立ち位置かとか悩んでしまう…(汗) (2020年5月15日 19時) (レス) id: cd112bea33 (このIDを非表示/違反報告)
未羽(プロフ) - 小石さん» 将軍かよォォォォォォォオ((失礼。タノシマニシテマスー (2020年5月15日 19時) (レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)
小石(プロフ) - 未羽さん» どうしようかな…それちょっと考えてるんですよねぇ。でも、そうすると将軍様とかも出てくることになるから…悩みどころです。もうアンケート取ろうかな?w (2020年5月15日 18時) (レス) id: cd112bea33 (このIDを非表示/違反報告)
未羽(プロフ) - 死んだ人が来る設定なら、伊東鴨太郎は来るんですか?wwwww (2020年5月15日 18時) (レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)
小石(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます!予想してた人結構いそうです(苦笑)休校中更新頑張ります!! (2020年4月26日 17時) (レス) id: cd112bea33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小石 | 作成日時:2020年1月9日 20時