３９ ページ39
こんな時やのに、つい突っ込んでもうた。
３歳下の七瀬とは付き合いも長いしさ、
気心知れてる。
俺がどんな女と付き合うてても、
今まで口出しされた事なんかないのに、
今更、どうしたっていうんやろう。
「ええから、お前、もうみんなんとこ戻れや。
俺も後から行くから」
エレベーターに乗り込んでも、
まだついてくるから、
追いはらうみたいにしてまう。
一緒に上がるわけにいかへんし、
俺も一旦、降りた。
「嫌。
亮ちゃんがA先生と会うなら・・・。
亮ちゃんも一緒に戻ろうよ」
「ええ加減にしろって」
エレベーターホールで言い争いになって、
思わず、声を荒げてもうて。
その時、窓ガラスの向こうから、
フラッシュが連続して光った。
・・・やられた。
写真を撮ってたんは、
よう顔見るフリーのカメラマンや。
人のプライベート追っかけ回して、
土足で踏み込んで、
何が楽しいんやろな。
「七瀬、撮られてもうた。
お前、・・・もう帰れ」
「ごめんね。
迷惑かけるつもりやなかったのに。
ほんまはチョコレート、渡したかっただけ」
「七瀬？」
「言っとくけど、本命やから。
私、ずっと亮ちゃんのこと・・・
好きやってんで？
知らんかったやろ？」
七瀬が冗談めかして言うて、
カバンの中から、
綺麗にラッピングされた袋を取り出して、
俺に突き出してくる。
いつも明るくて、
子供みたいにふざけてんのに、
その手は震えてた。
記者に張られてんのは分かってんのに、
突き放す事が出来ひんかった。
「ありがとう」
受け取ってもうたし。
けど他にどうしろっちゅうねん。
「じゃあ、私、戻る。
亮ちゃんも早めに来てね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 609人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マッキー(プロフ) - 相手が年上って所がこれまた嬉しくて、ニヤニヤしながら読んでます♪どんどん年上設定お願いしたいくらいですー（笑） (2018年2月21日 19時) (
レス) id: 91ea55fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - はじめて感想を書きます！すごく文章の感じが好きで、他の作品も今読ませてもらってます！続き、楽しみにしてます！ (2018年2月19日 20時) (レス) id: 52caf79dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開ありがとうございます(*^^*) すばる君のお話、キュンキュンしました〜(///∇///) 亮ちゃんのお話、続き気になります〜(*^^*) (2018年2月14日 0時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - foolさんの新作☆しかも亮くん（ ; ; ）嬉しすぎる・・・リアル設定なのかな？初めてですよね？(←質問攻め笑)亮くんにグイグイ来られるなんて、もう〜想像も出来ないくらいヤバいです(＞＜)続きも楽しみにしてます♪ (2018年2月13日 18時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年2月13日 9時
