検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:9,310 hit

#PURPLE END ページ35

私がつけたのは貝殻モチーフのバレッタ。

つまり私が選んだのは。

「紫藤那々、貴方よ」

「…俺?」

自分を指差し、目を見開き驚いている。

「私に傷を付けたことで候補から外れたくないのに候補から外れようとした」

そこまで愛してくれる人を婚約者にしたいと思って可笑しいことだろうか?

「お、俺で……いいんですか?本当に」

「貴方“で”いいんじゃなくて貴方“が”いいの」

そんな私達を見て全員は微笑む。

その夜。

「ちっくしょー!!」

「うわぁぁぁぁん!!」

「失恋ってこんなに悲しいもんなんやな…(遠い目」

「うぅ……明日には吹っ切れられるよね……」

「飲まなきゃやってらんないですよ」

みんなやけ酒してすっごい酔い方してる……。

「みんなー、しっかり〜」

そうだ、彼を呼びに来たんだ。

「なーくん、ちょっといい?」

私はなーくんと庭に出た。こうすると瞼にキスされた日と。

唇にキスされた日を思い出す。

「本当に俺が婚約者でいいんですか?」

「いや、その台詞今日で何回目?」

そう言うとなーくんは私を抱き寄せた。

「じゃあ…キスしてください、本気で好きなら出来ますよね?」

「はぁ……」

そんな彼のいつもと違う表情にドキッと胸が高鳴る。

決して表には出さないが。

私は彼の首に腕を回してキスした。

「……これで信じられる?」

「……もっとしないと無理かも?」

少し悪戯っぽい笑顔をする彼に私は負けた気がした。

「ちょっと!」

私はきっとこれから優しくて包容力もある。

でもちょっと困ることも度々ある婚約者に振り回されるんだろうな。

でも……そんな日々もいいのかもしれない。

だって彼は私の選んだ婚約者だもの。

「A、月が綺麗だよ」

「貴方と一緒に見てるからね」

こんな遠回しなやりとりも私達らしいよね。

PURPLE END

#ORANGE END→←#162



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
設定タグ:婚約者候補 , 夏那子 , stpr   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

莉愛 - このお話大好きです!新作頑張ってください。個人的には配信者×リスナーの溺愛系がいいです! (2023年3月26日 22時) (レス) @page16 id: 82de87cfd6 (このIDを非表示/違反報告)
夏那子 - お話の方にも書かせていただきましたが新作なぜかURLが貼れないのでタイトルか夏那子で検索してください!お手数おかけします (2022年12月18日 14時) (レス) id: abb4499b78 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 新作頑張ってください!しっかり寝てください!私、昨日21時に寝ました!(笑) (2022年12月18日 14時) (レス) @page45 id: aa9cc439ad (このIDを非表示/違反報告)
わんちゃん。 - うわわわわわわ!!新作楽しみすぎる〜!! (2022年12月18日 11時) (レス) @page45 id: 0d73654ecc (このIDを非表示/違反報告)
夏那子 - まきさん» 深夜テンション2つパターンがあって昨日は駄目な方の深夜テンションだったんですよね(眠くて頭回らなない方だった)やはりモテ男は彼がしっくりです(笑) (2022年12月17日 23時) (レス) id: 99395c908e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夏那子 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年12月2日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。