【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part3

#99 ページ17

〜るぅとSIDE〜

さて、どうしますか。

意識をジェルくんと同じくらい持たせるならキスは決定してますけど。

不意打ちは流石に卑怯では…？

かと言って「キスしていいですか？」なんて言って断られたらなぁ。

まずはそこから…。あと今はしないでおこう。

まだ昨晩の光景が頭に残っていてしてる最中に思い出して嫉妬したら終わりだ。

無理矢理にでも舌をねじ込んでる可能性も無くはない。

大体したあとの予想はついてるし。

真っ赤な顔でへたり込み涙目で口を抑えながら肩で息をしてるんだろうな。

それもそれで見てみたいけど。

そこで理性が飛びかねない。そして僕が酷い目に遭う。

それを考えたら頭を冷静にしてからの方がいい。

まぁ誰か一人くらいは舌をねじ込む人いても可笑しくなさそうですけど。

まぁねじ込んだらそれはそれで別の終わりですけど。

「あ、Aさ」

「ひっ！」

え、声かけただけで怯えられた。凄い傷つくんですけど。誰が何言ったんですか。

……いや、こーゆー時真っ先に動くのはさとみくんかもしれない。

じゃあ言った言葉も大体想像つく。僕はにこっと微笑みかける。

「大丈夫です、今はするつもりないですよ」

「いずれはするのね」

そりゃあ意識をさせるためには。

「なので心の準備くらいはしといてくださいね」

僕は横を通り過ぎる前に軽くちゅっとこめかみ辺りにキスをした。

こめかみへのキスは「慰め」

ファーストキスがムードも思い慕ってる相手でもなにもない状態の味もしないキス。

ファーストキスを無駄にしてしまった慰め。

あと、今唇へのキス出来ないから。

さとみくん、もうキスしたんだろうな。

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