【暗殺教室】転生って次元をこえるんですか。8

294時間目 ページ43

「……ごめん、無理矢理キスとかしちゃって」



「えっ…」







謝られて、ほけーっとした声を出す私をいぶかしげに見るカルマ君。


だって考えても見てください。

あのカルマ君が謝っているんですよ？
しかも誰の言いつけもなく、自分から！



驚いて放心してしまう。







「え、あ、うん。全然大丈夫だよ。…ちょっと痛かったけど」



「やっぱり…ちょっと見せて」



「ぅえ！？」







グッと肩を掴まれたかと思うと、制服を少し緩められ、鎖骨辺りまでが見えてしまう。
恥ずかしくて目を逸らす。



カルマ君は壊れ物を扱うように優しく、そっと肌を撫でる。







「ひっ！？」



「あ、ごめん、痛かった？」



「そうじゃなくて、くすぐったいの！」







恐らくは首辺りの噛み跡の傷を痛ませないように優しく触ったのだろうが、それは逆効果で、むしろくすぐったい。

ぶるっと体が震える。



カルマ君は自身が噛んだ傷を見る。







「うわ、すげぇ赤くなってる」



「え、そんなに？」







慌てて傷を見ようとするが、首もとなので視界に入らない。
どうにかして見えないかと思うが、首が痛くなってきたので諦めた。

うーん、帰ったら鏡で見ることにしようか。



ふいに「……でも」とカルマ君が声を漏らす。







「これ、キスマークみたいだよね、赤いし」







「歯形ついてるけど」
と付け加える彼。

でもそれは、私を素晴らしいほどに動揺させるには、充分だった。

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