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289時間目 ページ38

「ごめんってば、Aちゃん」



「………」



「本当にごめん」



「………」







ついてきたカルマ君は、あれからずっと謝りっぱなし。
でも口元が少し緩んでいるので、本気で謝っているとは思えない。

だから私は、カルマ君の言葉に耳をかさなかった。



でも、ずっとこんな態度でいるのも悪いかな…







「カルマ君さ、私がなんで怒ってるか、わかってる?」



「え?……からかったから?」



「違う。…いや、そうなんだけど違う!」



「うん、結局どっち?」



「からかわれただけで怒るほど、私は心狭くないから!」







カルマ君はいまいち理解出来てない顔をしている。

まあ、私も少し理解出来てないのだけれど。



でも、正直ガッカリだ。

カルマ君なら何故怒っているのか、わかっていると思っていたのに…







「……じゃあ、私こっちだから」



「え?Aちゃん家、もっと真っ直ぐだよね?そっちは道違うよ?」



「今日はこっちの道から帰りたい気分なの!」







カルマ君の腕を振り払って違う道へ進もうとする。



…これは完全なる八つ当たりだ。

カルマ君は私のことを心配してくれてるのに、この態度は失礼だ。
頭ではわかっているのに、体がそれを拒否する。



だから失礼な態度を、たくさん取ってしまう。







「待てって!」







振り払ったはずの腕を掴まれる。

そして、抱き寄せられた。



突然のことで少し驚くが、すぐに離れようとする。







「ちょ、やめて、離して!」



「いやだ。離さない」



「なんで!」







人が来るかもしれないのに…

そう言い返すと、いつもは聞かない真剣な声が返ってきた。







「なんで怒ってるのか言ってくれるまで、離さない」

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シノア(プロフ) - カズさん» ありがとうございます!今から速攻で作ってくるので!(30分はかかるけど←)少々お待ちください! (2015年11月29日 9時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - パート9楽しみにしまくってます!! (2015年11月28日 0時) (レス) id: c85cd56ee7 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - 山ちゃんさん» 返信遅れてすみません!あれっ、勘づくの早すぎじゃないですか(笑)雪の正体は、まぁ後ほど…。好きだと言ってもらえて嬉しいです!遅い更新ですが頑張ります! (2015年11月18日 21時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)
山ちゃん(プロフ) - すごい好きです!!この小説!!雪の本名って・・・ (2015年11月7日 16時) (レス) id: 3a7d5177e3 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - ネタ切れ林檎さん» 返信遅くなってごめんなさい!まあ、ノリでなんとかなるよねきっと!(震え声) (2015年11月2日 9時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもちシノア | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年6月28日 22時

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