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271時間目 ページ19

『あっ!見えてきたよ』



「え?ここって…」








雪さんに案内されて来た場所。
そこは、ただの公園だった。

家の近くにある、昔からよく遊んだ公園。



こんなところが、なぜ帰る道に繋がっている?





そんな私の心情を察したのか、雪さんが説明してくれた。








『ここはAちゃんの思い出が、たくさん詰まっている場所。例えば…渚君やカルマ君と出会ったのも、この公園でしょう?』



「あ、そういえば…」



『それに、陸君と昔よく遊んだ。学校帰りに寄り道した。

 …………そんな “ 思い出 ” が、この公園を元の世界へと繋げてくれた』








驚いて言葉も出ない。

公園が…私の思い出を。



雪さんは続ける。








『この公園はずっと見ていたよ。Aちゃんのことを。ここで渚君を助けたとき『優しい子だな』て関心してた。
 それからもずっと…見守っていたよ。

 ……だから、帰る道を繋げてくれたんだと思う』



「……私、知らなかった…」



『そりゃそうだよ。気づいてたら、こっちがビックリ!』








呆けていると、公園の中心からゲートのようなものが出てきた。

雪さん曰く、『公園が造ってくれた帰り道』だそう。
……ここを潜れば、帰れる。



雪さんも、一緒に来るのだろうか。








「あの、雪さんも一緒に行きませんか?」



『……私は行けないよ。こっちでまだやることがあるから』



「そう、ですか…」



『さ、行った行った!元の世界でも同じように時間が流れてるんだから、早く帰らないと!』



「………はいっ!」








ゲートを潜る直前、私は立ち止まり振り替える。

そして雪さんに笑顔を向ける。








「ありがとうございました!____」









___最後に、彼女の本当の名前を呟いて。

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シノア(プロフ) - カズさん» ありがとうございます!今から速攻で作ってくるので!(30分はかかるけど←)少々お待ちください! (2015年11月29日 9時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - パート9楽しみにしまくってます!! (2015年11月28日 0時) (レス) id: c85cd56ee7 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - 山ちゃんさん» 返信遅れてすみません!あれっ、勘づくの早すぎじゃないですか(笑)雪の正体は、まぁ後ほど…。好きだと言ってもらえて嬉しいです!遅い更新ですが頑張ります! (2015年11月18日 21時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)
山ちゃん(プロフ) - すごい好きです!!この小説!!雪の本名って・・・ (2015年11月7日 16時) (レス) id: 3a7d5177e3 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - ネタ切れ林檎さん» 返信遅くなってごめんなさい!まあ、ノリでなんとかなるよねきっと!(震え声) (2015年11月2日 9時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもちシノア | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年6月28日 22時

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