【名探偵コナン】お前ら…私を巻き込むんじゃねェェェ！！！part3

125.人の心を持っていますか？ ページ30

千「……」


病室の外は綺麗な夕暮れなのに。
あの日の雨のにおいが鮮明に蘇った。


千「あ"〜…もう。クソ…、」


頭をおさえため息をつく。


コ「ん…千紗さん…？」


ベッドに突っ伏して寝ていたコナン君が顔を上げた。


千「あ。」

コ「え？今、なに隠したの？」

千「いや…何でも？」


危な…ペン構えてたとこだったのに目覚めるタイミング悪いなこいつ。


コ「いや今…何か黒いペンみたいなの構えてなかった？」

千「え、構えてないよ。油性ペンでラクガキしてやろうなんて考えてないよ。」

コ「全部言ったよね！？しかも油性ペンって確実にとれないようにしてるじゃねーか！っムグ、」


騒ぎ出すコナン君の顔に手のひらをべちっとくっつける。


千「寝起きにギャーギャーうるさいよ、こちとら心も体もボロボロなんだ寝坊助くん。」

コ「うわーい千紗お姉さん無事でヨカッタヨー！」

千「お"ぶぅッ！〜〜っこんのクソメガネ！全体重かけて私の上に乗るなボケ！！」


ポカスカと殴り合いが始まる。
怪我人に対する心遣いがなってないんじゃないの！？


安「何やってるんだ…。」


いつの間にか病室の扉が開いていて安室さんが呆れ顔で立っていた。


千「安室さん………、生きてたんだ…。」

安「勝手に殺すな。」


ため息をつくと私のベッド側にある丸椅子に腰かけた。


安「全く貴女は…、無茶苦茶ですね。」

千「いやアンタの運転も無茶苦茶だったけどね。」

安「死ぬかもしれなかったんですよ。」

千「うん、爆発前に車で死んでたかもね。」

安「うるさい。」

千「ゲホォ！」


軽く腹にパンチをくらう。おまえら…！！


千「何なのお前ら！さっきからポカスカ殴りやがって人の心持ってる！？」


一応ガーゼやら絆創膏やら包帯やら身に纏ってるんですけど！


コ「ほんとに千紗さん無茶しすぎだよ、爆発物をぶん投げるなんて…どんな胆力してるの？」

千「ああでもしなきゃみんな仲良く肉片になってたよ！崇め奉って感謝しろよ私に！！」

コ「何様！？」


その命の恩人に対してお前ら殴るわ叩くわのしかかるわ…訴えんぞ！？


安「どうして貴女はいつも…」


ふと呟くので私たちは安室さんを見る。


安「誰が差し金だ？一般人の貴女にここまでさせる人は…。」


顔コワッ…


千「……さぁ。」

安「とぼけるつもりですか？偶然だとでも？」

千「ピンポーン。大正解〜。」


テキトーに返すと安室さんはベッドの手すりをガンッッ！！と思いきり叩いた。

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