116.愛されて生きてきた ページ20
冷『怒ってなんかいないわ。』
笑ってくれると思っていた私はあの人の腕の中で不安にかられた。やっぱり嫌いなんだ、…怖いんだ、"左"は。
蛍『かあさん…』
おずおずと顔を上げる。
冷『蛍…＿＿、＿』
っは…、
洸「こんなのどうなってるんだ、」
少年はあの時の兄ほどではないけど目は輝いてるように見える。
蛍「…」
洸「…おまえ、」
こちらを向いて口を開いた。
洸「……何でヒーローなんかになろうと思ったんだよ、」
静かな中、突然聞かれた。
蛍「別に…誇れるような理由は無い。」
みんな聞きたがる、どうしてそんな事に興味を持つのか。知ったところで何になるんだろう？
蛍「…貴方の両親もヒーローだったんでしょ。」
煮えきらない返答につけ足すようにそう言った。
洸「…それで死んだ。＿＿バッカみてぇ。」
私とは逆方向を見て吐き捨てるように告げる。
洸「他人助けて、代わりに自分達が死んで…なんの意味があるんだよ、そんな奴ら嫌いだ大っ嫌いだ…！あんな＿」
蛍「思ってもいないことを口にするのはやめた方がいい。」
うつむいていた少年はハッと顔を上げる。
蛍「そうやって嘘をつき続けてるとそのうち本当の自分の気持ちがわからなくなってくる。…困るのは貴方だよ。」
押し黙った少年は私に向かってまた口を開いた。
洸「おまえに何がわかるんだよ！親に"愛されて"生きてる奴にはわかんねぇだろ！！」
暗い闇夜に風が吹き抜ける。
蛍「…そうだね。…私には、きっと理解できない。」
最後の"螢灯"が池の水面へ消えていった。
＿＿
＿＿＿
焦「蛍！」
夜に帰って来た私を見てロビーにいた兄さんたちが駆け寄ってきた。
飯「遅いぞ蛍くん！特に指示されているわけでもないが女性が夜遅くに外出するのはいただけない！」
蛍「何でいるの…」
呟くといきなり肩を勢いよく掴まれる。
焦「こんな夜遅くまで薄着で外へ出るな、ここには男もいんだぞ。」
飯「轟くん…君は雄英生を何だと思っているんだ…。」
…
蛍「洸汰くんは…」
飯「こう…？…あぁ！少年なら先程戻ってきたぞ！」
蛍「…そう。」
焦「さっきの？まさか蛍、あいつに連れ回されてたのか？あのマセガキ…一丁前に俺の妹を…」
蛍「違う。」
焦「大丈夫だ蛍、俺がついてる。」ﾋｼｯ
横から私にくっつく兄をどうにかして欲しく飯田を見たけど勢いよく目をそらされた。
…外へ出るんじゃなかった。
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pino(プロフ) - 紗菜見さん» 本当ですか！？感動してもらえてすごく嬉しいです…！！コメントありがとうございました！ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 959de6d87f (このIDを非表示/違反報告)
紗菜見 - この小説めっちゃ感動できる！！！(TДT)更新頑張ってください！ (2019年8月18日 15時) (レス) id: 60662f9996 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - イマツギさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)全力で頑張ります！！ (2019年8月18日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね!!更新頑張ってくださいm(_ _)m (2019年8月18日 2時) (レス) id: 55b7647faa (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます！更新がんばりますね…！(^-^) (2019年8月1日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2019年5月15日 15時
