110.洸汰くん ページ14
夕方、Ａ組は全員疲労困憊でようやく森を抜けた。
マ「とりあえずお昼は抜くまでもなかったねえ。」
ピ「でももっとかかると思ってたわぁ。私の土魔獣が思ったより簡単に攻略されちゃった。いいよ、君ら…特に」
私の方へ指さすピクシーボブ。
ピ「そこ五人。躊躇の無さは"経験値"によるものかしらん？」
経験値…ね。
ピ「三年後が楽しみ！ツバつけとこ〜〜！！」ﾍﾟｯﾍﾟ
爆「汚ねェ！！」
焦「蛍…！俺の後ろに…！！」
緑「うわわわ、」
蛍「…」
……茶番。
＿＿
＿＿＿
蛍「…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
身体ボロボロのＡ組で食堂は賑わっていた。
よほどお腹がすいてたのか皆食べ物を一生懸命、口へ運んでる。
夕食後、風呂に入り就寝。そして本格的な訓練は明日かららしい。
切「土鍋…！？土鍋ですかコレ！！」
上「米がうめェェェ！！」
早くお風呂入りたいな。
蛍「…ごちそうさまでした。」
手を合わせて食事を終えると私は食器を指定された場所まで運ぶ。
「わッ、」
蛍「！」
トゲがついた帽子を被る小さな男の子は野菜の入った箱を床に落とした。
確か、マンダレイのいとこ…"洸汰"だっけ。
蛍「…大丈夫？」
洸「…」
私をチラ見するも黙々と野菜を拾う少年。
最後の一つは私が拾って箱を持った。
蛍「……私がやる、どこへ運べばいい？」
洸「自分でできる。」
蛍「…また落とせば野菜が傷む。」
そう言うと少年はフン、と渋々案内してくれた。
＿＿
＿＿＿
蛍「…洸汰くん、だっけ。お風呂の場所わかる？」
野菜の箱を調理室へ置いて隣の少年に問いかける。
洸「…向こう。まっすぐ歩いて右に曲がればわかる。」
蛍「そう、ありがとう。」
立ち去ろうとしたけど彼の指先が目についた。
蛍「…手、出して。」
洸「…何で。」
蛍「怪我してるよ。」
指さすと少年も気づいていなかったようだ。
洸「このくらい…良い。ツバつけときゃ治る。」
蛍「…そうだね。でも、一応。」
洸「ッ、？」
私が目の前に屈むと少しびくついて何故か頬を赤らめた。
洸「べ…別に、いい」
蛍「…はい。」
ペタ、とその小さな指に絆創膏を貼る。
洸「ヒーローになりたい奴は…こうやって進んで良いこともすんのかよ。」
株上げとでも思われているのか、不機嫌そうにそう呟いた。
蛍「…ヒーローになるならない以前に、私は一人の人間。私がやりたくてしてる、たったそれだけのことだよ。」
洸「…！」
111.ヒーローなんか、→←109.周囲への警戒はしっかりと。
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pino(プロフ) - 紗菜見さん» 本当ですか！？感動してもらえてすごく嬉しいです…！！コメントありがとうございました！ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 959de6d87f (このIDを非表示/違反報告)
紗菜見 - この小説めっちゃ感動できる！！！(TДT)更新頑張ってください！ (2019年8月18日 15時) (レス) id: 60662f9996 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - イマツギさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)全力で頑張ります！！ (2019年8月18日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね!!更新頑張ってくださいm(_ _)m (2019年8月18日 2時) (レス) id: 55b7647faa (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます！更新がんばりますね…！(^-^) (2019年8月1日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2019年5月15日 15時
