114.傷つけられてなんかいない ページ18
"いや……こっちへ来ないで…！！"
"かあさん…、"
傷ついてる？悲しい？何が言いたい？
緑「だからそんな君を見ると僕らはたすけたいって思っちゃうんだ、」
蛍「お節介。たすけて貰う必要なんて無い、緑谷…貴方のお人好しにはほんとに呆れるよ。」
自分の所にあった食器を全て洗い終わると私は彼から離れた。
緑「＿＿確かに」
少し歩くと後ろから声が聞こえる。
緑「余計なお世話かもしれない…でも！」
力強い目が私を見た。
緑「余計なお世話は…ヒーローの"本質"なんだ！」
馬鹿馬鹿しい…私は再び踵を返して宿舎へ歩く。
緑「＿＿僕が今ここに立ってられるのはいろんな人に支えられて助けられてきたから…、だから…今度は僕がその分、誰かを救けなきゃならないんだ！」
向こうでわいわいと話しているクラスの人達の声。
"おまえが俺を助けてくれた分、今度は俺がおまえを助けるんだ。"
緑「僕にノートを届けてくれた事があったよね！そのときこれを見てバカらしく思わないのかって聞いたら君は"ヒーローになりたいって気持ちが強くなきゃ中々出来ない"って言ってくれた。」
聞こうともしていないのに緑谷はそのまま喋り続ける。
緑「君は僕の、大切な友達だから…！」
＿＿
＿＿＿＿
あの後予定よりかなり早く私は風呂に入り、誰もいない廊下を歩いていた。
蛍「…ッ」
私が悲しい？違う、あの時より私は強くなった、＿＿傷つけられてなんかいない…！
"蛍……"
やっぱり。
蛍「何で、今さら…」
思い出す？
不快な記憶が蘇って気分が悪い。もう何もかもが遅すぎたんだ、戻れないし戻る気だってない。なのにどうして
蛍「どうして…、」
拳をグッと握る。…余計なことは考えない、いつもそうしてきたでしょ。
洸「オイ、」
蛍「！」
後ろを振り返るとあの少年が立っていた。
蛍「…洸太くん。」
洸「手、…血がでてる、」
しまった、と手のひらを見ると血が滲んでいてかなり強く力が入っていたらしい。
蛍「…大丈夫、ありがとう…。」
はぁ…と思わずため息をついた。いらいらしすぎ、私はただ強くなるためにここにいるんだから。
洸「…救急箱、こっちの棚。」
蛍「いや、」
と言いかけたけどもう用意してくれてるので大人しく掌を出した。
蛍「ありがとう、助かったよ。」
洸「別に。」
はあ、この気分のまま就寝…。基本夕食の後は各自で行動だし軽いトレーニングでもしようかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 285人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
pino(プロフ) - 紗菜見さん» 本当ですか！？感動してもらえてすごく嬉しいです…！！コメントありがとうございました！ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 959de6d87f (このIDを非表示/違反報告)
紗菜見 - この小説めっちゃ感動できる！！！(TДT)更新頑張ってください！ (2019年8月18日 15時) (レス) id: 60662f9996 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - イマツギさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)全力で頑張ります！！ (2019年8月18日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね!!更新頑張ってくださいm(_ _)m (2019年8月18日 2時) (レス) id: 55b7647faa (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます！更新がんばりますね…！(^-^) (2019年8月1日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：pino | 作成日時：2019年5月15日 15時
