84.今度は俺がお前を… ページ37
ギギ…と体に巻きついている捕縛布は私に動くことを許さない。
相「そりゃこっちの台詞だ。派手な怪我をするのもさせるのも控えろっつっただろうが、」
蛍「…そうでした、」
緑「…すみません。」
目の前でしりもちをついている人を冷たく見下ろしながらそう言うと相澤先生はため息をついて捕縛布をといた。
相「……授業はここまでだ、それぞれ着替えて下校するように。」
周りを見回すと私たちはちょっとやりすぎたらしい、別チームの兄さんもこっちをジッと見ていた。
蛍「…ッ」
八「大丈夫でしたの？何だか擦り傷が増えているように見えるんですが…」
麗「デクくんと喧嘩でもしたん！？」
更衣室で質問を受ける私。
蛍「…どっちも少し熱くなっただけ。」
八「冷静な蛍さんでもそういうことがありますのね…。」
芦「チョーこわかったよ！体育祭ほどじゃなかったけどどんどん過激になってくしー！」
目を伏せながら淡々と制服を着用する。
八「あ、蛍さん。そこに座ってください。」
蛍「…」
八「絆創膏を創造しましたので怪我の手当てを。」
こんなのすぐに治ると言おうとしたけど意思は固そうだ。大人しく聞こう。
蛙「蛍ちゃんもヤンチャな所あるのね。」ｹﾛ
耳「意外だったよ。」
八「ふふっ」
ペタペタと貼られていく絆創膏。
蛍「…どうも、助かった。」
それだけいってロッカーを閉じてから更衣室を出た。
"君は…友達だから"
蛍「…下らない。」
放課後、かばんを持って夕陽が射し込む廊下を歩いていた。
焦「蛍。」
目の前にいたのは兄さんと緑谷だった。
蛍「＿＿」
何より今の私は機嫌が悪い。
私は黙って二人の横を通りすぎた。
焦「さっきの授業のこと…聞いた。」
後ろからまた話しかけられる。
焦「蛍、この際だから俺ははっきりお前に言っておこうと思う。」
振り向かずに黙って聞く。
焦「＿＿俺は絶対諦めないからな。」
力強い声。
焦「昔ッからおまえに助けられてばっかで、救われてばっかで…肝心な時に俺はおまえを助けようとしなかった。それどころか辛く当たって突き放して…、だからこそちゃんと今度は向き合いたい。」
私は目を伏せたまま都合のいい兄の話を聞いていた。
蛍「今さら…、」
焦「"今さら"でも俺はやらなきゃいけねぇと思ったんだ！今度は俺がおまえを"救ける"！」
＿＿
たすける？
蛍「もういい…やめて。」
85.これは"罰"なのだと→←83.甘い考えにすがっているから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 217人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
pino(プロフ) - 桜さん» エンデヴァーって絶対親バカだと思うんですよね…笑 (2019年7月3日 20時) (
レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - エンデバーw親バカw (2019年7月3日 20時) (レス) id: 7bef5e0dd1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 美加代さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)頑張ります！ (2019年5月6日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
美加代 - めっちゃ面白いです！もう毎日更新楽しみに待ってます！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2019年5月6日 6時) (レス) id: 3ef79b5796 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 南風さん» 漢字難しい…！コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年4月21日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：pino | 作成日時：2019年3月15日 16時
