51.笑っていてくれるなら ページ4
兄さんの中で何かが変わろうとしてる。
＿＿きっともうすぐ兄さんを縛り続けて来た"鎖"が切れようとしてるんだ。
蛍「…」
そして今、もがいてる。
"左"を使うことに対しての迷い、過去との決別。
エ「蛍。」
ハァ……何でここに来るんだろう。
エ「いよいよ決勝だな。あのバカ者めが…"考える"などと言って迷ってるじゃないか。攻撃も単純になるばかりで何の成果も無い。お前も下らん事を考えるんじゃないぞ。」
何で私の隣に立つの？さっさとどこかへ行って欲しいんだけど。
エ「また俺がお前達の存在意義について話さねばならんようだな。」
…………………
焦『ひっ、う…っうぅ、』
蛍『おにいちゃん…』
二人して傷だらけの体をしてた。
兄は目から大粒の涙を溢しては泣くことなんてしょっちゅうだった。
蛍『……っよし！おにいちゃん待ってて！』
焦『けい……？』
蛍『はぁ…、はぁ…っおまたせ！ねぇねぇ見ててよ！』
焦『…？』
蛍『それっ！』
＿＿ブワアッ
焦『！、わああ…！』
服を器に花びらや花をたくさん庭から摘んできて部屋の中で空中へと放り投げる。
焦『わあ、すごい…！入園式のときみたいだ…！きれい！』
蛍『さくらじゃないけどきれいなやつえらんでかき集めてきたの。』
さっきとは真逆に笑顔を咲かせた兄は立ち上がって花が舞う宙へと手を伸ばした。
焦『…あ、おわっちゃった。』
花びらが全て床に落ちる。
蛍『ふふ、もういっかい見よう！』
慣れない左側の温度調節を行ってブワッと熱風を起こす。
焦『あつっ…うわあ！また花びらが舞った！すごいよ、けい！』
蛍『うん…あのね、おにいちゃん。お庭のお花つんじゃったこと…おこらないで。』
焦『…。』ｷｮﾄﾝ
焦『おこるわけないよ。おこられちゃう時は僕もいっしょ！』
蛍『…！うん…！』
キャッキャと二人でさっきまでの辛いことなんて吹き飛んでしまったかのように笑いあった。
＿＿兄が笑ってくれるのならそれで良かった。
蛍「…いい加減にして。」
横目でこちらを見るアイツ。
蛍「さっきからぐちぐちと…私は私の目的のために行動するし、兄さんは変わろうとしてるんだ…＿＿＿＿"邪魔するな"…！」
最後の一言だけハッキリと力強く言った。
エ「……ふん」
鼻をならして目線を戻した。
私がするのはこれだけ。
＿＿……あとは兄さん次第だよ。
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pino(プロフ) - 桜さん» エンデヴァーって絶対親バカだと思うんですよね…笑 (2019年7月3日 20時) (
レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - エンデバーw親バカw (2019年7月3日 20時) (レス) id: 7bef5e0dd1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 美加代さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)頑張ります！ (2019年5月6日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
美加代 - めっちゃ面白いです！もう毎日更新楽しみに待ってます！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2019年5月6日 6時) (レス) id: 3ef79b5796 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 南風さん» 漢字難しい…！コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年4月21日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2019年3月15日 16時
