62.傷つけてしまったこと ページ15
雑貨屋、おもちゃ屋、グッズ店……。
迷子の男の子を連れた私はとある商店街をまわっていた。私はロードワークついでに走りながら少し遠くへ行くこともあってここら辺は新しい店舗も多いことを知ってた。
隣を歩く少年、風谷剣くんというらしい。
剣くんは目を輝かせながら周りをキョロキョロと見渡している。
剣「…」
急に立ち止まって何かを見つめている。
それはオールマイトのストラップだった。
蛍「…あれ欲しいの？」
剣「え…あ、いや…」
口ごもる様子を見ておそらく欲しいんだと判断する。
蛍「ちょっと待ってて。」
剣「…？」
蛍「…はい。」
剣「これ…さっきの、」
小袋に入れられたストラップを見て驚く。
剣「ありがとう、ございます…！」
初めての笑顔を私に向けた剣くん。
蛍「…剣くんは随分初々しい反応するね。ここそんなに珍しい？」
剣「…ぼく、あんまり体がつよくなくて…遠出とか出来ないから。こういうとこ初めてで…」
だからこんなわくわくしたような感じなのか。歩いているとちょっとした広場があり、そこでクレープを売ってる場所を見つける。
甘そう…、無難にチョコレートしよう。
蛍「…剣くんはチョコレート好き？」
剣「？…はい。」
じゃあ一緒ので。
と、クレープを購入。近くのベンチに座って二人とも黙ってもぐもぐと口を動かした。
剣「……おいしいです。」
蛍「…そう。」
ただのロードワークが人助けになるなんて。
食べ終わると口を開く剣くん。
剣「ぼく…、おかあさんのこと……傷つけちゃった。」
蛍「…！」
下を向いて暗く告げる。
剣「…ぼくの"個性"は"風刃"っていわれてて自分でおこした風が刃になる…って。」
蛍「なるほど…、例えると鎌イタチみたいなものか…。」
強い方の"個性"なんじゃないのかな。
剣「…でもあるとき、"個性"がぼうはつしちゃって…、おかあさんと周りのひとを傷つけちゃった…」
そしてそれがキッカケで恐がる周囲とそれでも普通に接してくれる母親。そんな母親に今までの不信感や罪悪感が爆発したのか一方的に口論して飛び出てきてしまったらしい。
蛍「…子供が制御出来ないのは皆一緒だよ。」
剣「…それでも…、ぼくのせいでちょっとでも血をながした人がいた。……ぼくが"個性"をぼうはつさせちゃったから…。」
また泣きそうになってる。何て言えば…、
蛍「…そんなつもりじゃ無かったんでしょ？」
剣「…！！」
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pino(プロフ) - 桜さん» エンデヴァーって絶対親バカだと思うんですよね…笑 (2019年7月3日 20時) (
レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - エンデバーw親バカw (2019年7月3日 20時) (レス) id: 7bef5e0dd1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 美加代さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)頑張ります！ (2019年5月6日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
美加代 - めっちゃ面白いです！もう毎日更新楽しみに待ってます！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2019年5月6日 6時) (レス) id: 3ef79b5796 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 南風さん» 漢字難しい…！コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年4月21日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2019年3月15日 16時
