4.崩れる ページ5
蛍「っ、…父さん…なにするの…？」
焦「何でここに…」
私たちの前に立ってこちらを見下ろしている父さん。あごの炎がゆらゆらと揺れている。
エ「お前達は兄さんらとは違う…、最高傑作だ。お前達二人はオールマイトを越える義務がある。強くなれ、俺の野望を果たせ！今日から俺が訓練をつけてやる！」
さいこうけっさく？？義務？？野望をはたす？？
急にそんなことを言われても訳がわからなかった。
焦「いやだよ…なんでそんな事しなくちゃいけないの。」
最初に反抗したのは兄さん。
それに私も賛同する。
蛍「そうだよ…！ぎむとかやぼうとかよくわかんないよ。」
父さんはこちらに歩み寄ってくる。
それにビクッとわかりやすく私と兄さんの体は震えた。
エ「お前達は俺の言うことを聞いていればいい！さぁ戦え！！」
バシッ！！と右頬に強烈な痛みが走った。私はそのまま横にとばされて床に倒れる。
蛍「っあ……うっ、…いたいよ…！！」
視界が涙でかすむ。
焦「蛍！！！」
エ「焦凍！！お前もだ！蛍を気にする暇があったら目の前の敵の相手をしろ！！」
またバシッと音がした。今度は兄さんが父さんに傷つけられた。
蛍「…！！おにいちゃん…？おにいちゃん！！」
しばらくして私も兄さんも少しボロボロになってきた頃、兄さんが嘔吐してしまった。
焦「ｹﾞﾎｯ…ゲホ…っうぅ、…うっ…」
蛍「…っ、ハァ…！うぅ、」
よろよろと近くに行って背中をさする。
ポロポロと咳き込んでいる兄さんの目からは涙が出ている。丁度その時に慌てたような足音が私達に近づいた。
冷「焦凍…！蛍…！」
エ「立て。焦凍、蛍。こんなもので倒れていてはオールマイトはおろか雑魚敵にすら…」
冷「やめてください！まだ五つですよ…」
かあさんだ。
母さんの手が私と兄さんの背中をさする。
エ「もう五つだ！邪魔するな！！」
苛立った声でそう言うと父さんは母さんを叩いた。
焦「っ！……お母さん？」
蛍「かあさん…！」
ドタッと体勢を崩す母さん。
この日だ。この日から地獄は始まった。
毎日毎日殴られ蹴られ…私と兄さんはオールマイトを越える義務やら父さんの野望を果たすために鍛えられた。
焦凍の泣き声、母さんの叫び声。
__いやだ、もう聞きたくない。
何度そう思ったことだろう。
それでも止まらなかった。目の前に立って私を見下ろしているコイツが嫌いだ。
きっと偽物だったんだ。私達は家族なんかじゃなかった。
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なる(プロフ) - 遙 (2019年12月30日 19時) (
レス) id: e8d1874213 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - アオイさん» 名前はこれでpart2、3と続いてるのでこのままでいきたいと思っています…！コメントありがとうございました！ (2019年5月22日 20時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 名前変換できるようにすることってできますか？ (2019年5月22日 16時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2018年11月24日 22時
