11.あの人を苦しめたのは… ページ12
蛍「…二位か…、やっぱり右をもっと鍛えておかなきゃ。」
一位は八百万百、兄さんが三位か。
八「蛍さん…！」
きらきらしながら近くへやってきた八百万さん。
蛍「…八百万さん。」
八「個性の使い方が凄くお上手でした…！！ご兄妹揃って優秀なのですね…！」
蛍「………どうも。」
まああなたの方が優秀だと思うけど。
爆発頭がやけに緑谷出久に噛みついてた。
その日の主な行事は体力テストぐらいだった。放課後になりそれぞれが帰りだす頃…
焦「蛍、一緒に帰ろう。」
蛍「……いいけど。」
兄さんに一緒に帰ろうと言われた。私はかばんを手に取り教室を出た。
焦、蛍「「…」」
はぁ…やっぱり別々に帰るべきだった気がする。
焦「…蛍は」
口を開いたのは兄さんだった。
焦「俺のこと…嫌いか？」
唐突すぎて少し驚いた。顔には出さないけど。
蛍「嫌いじゃないよ。」
そう言うとあっちも少し驚いたらしい。
蛍「…だけど好きでもない。」
そう返すと兄さんは立ち止まった。今さら仲良しごっこするつもりなんて私には無い。
焦「…っ…俺はまた…！あの時みたいに戻りたいって思ってる。だって…！お前がそうなっちまったのは俺のせいだから…！」
私の後ろで切なげにそう言った。私も足を止める。
蛍「……あの時、みたいに………」
焦『蛍、一緒にヒーローになろうよ！』
蛍『双子のヒーロー…！かっこいいね！』
蛍「……もうあの頃には戻れないよ。」
振り向いて告げる。一度壊れれば直すことなんて出来ない、出来たとしてもそれは脆くてまた壊れるだけ。同じことの繰り返し。
蛍「それに兄さんのせいじゃないよ。時間の問題だとも思うけど…私はこれで満足してるよ。」
焦「蛍…！」
そうだよ、変わるべくして変わったんだ。
蛍「変わらないと強くなれない。」
焦「お前は何で…強さを求める？何でそこまでして求めるようになったんだ…。」
何で。
『私もうダメ…蛍が…あの子が…！あの人に見えて仕方がないのっ…。もうダメなの…！』
蛍「……はは、父さんみたいだ、って思った？」
焦「違う…！」
蛍「父さんも極めて向上心の高い人だからね。私もこの容姿だし、そっくりでしょ？」
サァァと風がふく。
蛍「だからあの人も苦しんだ。ずっと我慢してたんだろうね。あの時折見せる怯えた目…そりゃあ病むよ、自分を苦しめてる張本人のそっくりさんが隣にいたらさ。」
焦「やめろ！！」
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なる(プロフ) - 遙 (2019年12月30日 19時) (
レス) id: e8d1874213 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - アオイさん» 名前はこれでpart2、3と続いてるのでこのままでいきたいと思っています…！コメントありがとうございました！ (2019年5月22日 20時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 名前変換できるようにすることってできますか？ (2019年5月22日 16時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2018年11月24日 22時
