95.川の字と桜の約束 ページ49
千「何でこの形に敷いたの？」
樹「えっ、駄目だったか？」
千「何で仲良くお前らと川の字で寝なきゃなんないんだよ！！」
現在、夜凪千紗。
実家にて就寝するところです。
コ「だって仕方ないでしょ？ここが一番寝やすいって樹お兄さんが言うんだもん。」
千「"だもん"じゃねーよ！何で女の私が野郎共と仲良く川の字で寝なくちゃならない！？」
コ「大丈夫だよ、千紗さんを見ても樹お兄さんはやらしいことなんて何も思い浮かばないだろうから。」
樹「"川"の字で寝るってことは左端の奴の腰から下が曲がっちゃってるよな、これじゃ腰痛になるよな？」
千「細かいよ！！確かにそうだけど！！つかメガネに関してはテメェどういう意味だコラ！」
話が通じねェェェ！！寝る前にイライラしたら寝れねーじゃん！！
コ「てことでおやすみ、千紗さんも早く寝てね。」
樹「あんまうるさくするなよな〜、おやすみ。」
千「なんっで家主の私よりお前らが先に布団に入って威張りくさってんだ！？」
心の底から殺意が沸き上がってくる。
庭に放り出したろかほんとに。
千「ハァ…」
……もう寝よ、バカらしくなってきた…私は大人しく布団に入り目を閉じた。
千『…え？…桜？』
優『はい、庭に桜の木があるんです。君がここに来て初めての春でしょう？』
千『え…い、いやわたしは…べつに』
優『そんな事を言わずに、ほらおいで。』
私の手を引いて廊下を歩かせる。…強引じゃない無理やり腕を掴んだりしない＿＿全然痛くない。
縁側まで連れてこられるとおぼんの上に２つの湯呑みとみたらし団子。
そして庭には桜の木があって…
暖かい陽の光と桜の花びらが舞う光景に目を細めた。
優『ほらそこに座って。綺麗でしょう？』
私は置かれているおぼんを挟んで隣に座っておずおずとみたらし団子を一口食べた。
優『美味しいですか？』
千『…おいしい』
優『ふふ、それは良かった。』
ザァァと風が吹くたびに花びらが舞った。
優『＿＿そうだ、良いことを思いつきました。』
突然閃いたというように私に顔を向けた。
優『毎年、この桜が咲いたら必ず二人でこうやって花見をしましょう。』
目を少し見開いて差し出された小指とあいつの顔を見て何故か泣きたくなった。
誰かと約束をするのは初めてだった。約束をする相手も理由も無かったから。
千『うん…』
黙って小指を絡めた。
優『＿＿約束ですよ。』
本当に綺麗な桜の花が咲いていた。
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エイム(プロフ) - どうもはじめまして塩コショウ派の黄身カチカチ派です (2020年5月2日 22時) (
レス) id: 749cfc485c (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - マロンさん» ご指摘&コメントありがとうございます！！思いっきり今気づきました…、私のミスで混乱させてしまってすみませんでした…。 (2019年11月29日 22時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - すごく面白いです！ついでですけどpart2の73なんですが、どこでコナンくんに会ったんですか？よく分からなくて。教えてください！応援してます！頑張ってください！ (2019年11月29日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 黒豆春さん» ありがとうございます！……やはり塩コショウ派が多い。 (2019年1月21日 17時) (レス) id: 959de6d87f (このIDを非表示/違反報告)
黒豆春 - 初コメです！pinoさんの小説、面白くていつも読んでます。これからも頑張ってください！！なみに私も半熟塩コショウ派です！ (2019年1月21日 15時) (レス) id: 6e47ac83d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2018年12月27日 19時
