86.目覚めてしまった魔王 ページ40
優『あの子には子供らしい箇所が無いと言っていいほど少ない。あのままでは誰にも頼らず、関わらず…孤独な人生を歩むようになってしまう。』
悲しそうに目を伏せた。
樹『…おれがもっと強くなったらあいつのこと、守ってやれる…?』
鍋からぐつぐつと煮込む音がする。
先生は俺の言葉を聞いて少し驚いた。
優『ふふふ…君は優しいね、樹。』
さっきまで悲しそうにしてたのに今度は安心したような笑みを浮かべる。
優『そうですね〜、私一人ではやれることが限られます。私と"友達"である君が側に居てくれればきっと大丈夫ですね。』
笑いながら頭を撫でてくる。
優『千紗を頼みましたよ、樹。』
千『へー…それで私のお家事情を知るために話したと…』
樹『いや…成り行きでポロッといってしまったっていうか。』
千『なんで成り行きではなしたの!?見ろこの見事なたんこぶを!!』
キィィと涙目で自身の頭部に出来たたんこぶを指差す千紗。俺がこの前喧嘩のことを先生に話して説教ついでにやられたらしい。
千『もう死んじゃうよ!!わたしこれお前よりくらってる回数多いんだよ!?ド〇クエの会心の一撃何回もくらってるようなもんなんだよコレ!!』
土手に二人で座ってそんな会話をする。
千『そんなだからいつまでたってもアホ鳥なんだよおまえは。』
樹『いまそれ関係ねーだろ!おれは鳳だっつーの!』
千『なんなんですか?鳳ですかアホ鳥ですか焼鳥ですか?アホな鳥なんですか?』
樹『何でおれがややこしく言ったみたいになってんの!?』
激しく言い合うも内容はしょーもない。いやしょうもなさすぎる。
ひとしきり言い合ったあと千紗は寝転んで風の音だけが辺りをつつんだ。
樹『…おれ、…こんどはお前も守れるようになるくらい強くなるからな。』
千『はあ?まもるって何から?』
樹『…何でも。それにおまえ全然おれに頼ってくれないし。』
またもや静寂が流れる。
千『わたしに勝てたことないやつがなにいってるの。』
樹『なっ、それはおれが手加減してやってるからであって!』
千『はあ!?死の呪文となえたろか!』
樹『殺す気まんまんじゃねーか!!』
コ「子供の頃からあんまり変わらないんだね…千紗さん。」
樹「ははは、アホなとこは変わってねーな。」
コ「でも昔っから怪力なの?千紗さんは。」
樹「おうおうそりゃあもうゴリラなみに…」
そこまで話した俺達の頭にがしっと重みが。
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エイム(プロフ) - どうもはじめまして塩コショウ派の黄身カチカチ派です (2020年5月2日 22時) (レス) id: 749cfc485c (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - マロンさん» ご指摘&コメントありがとうございます!!思いっきり今気づきました…、私のミスで混乱させてしまってすみませんでした…。 (2019年11月29日 22時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - すごく面白いです!ついでですけどpart2の73なんですが、どこでコナンくんに会ったんですか?よく分からなくて。教えてください!応援してます!頑張ってください! (2019年11月29日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 黒豆春さん» ありがとうございます!……やはり塩コショウ派が多い。 (2019年1月21日 17時) (レス) id: 959de6d87f (このIDを非表示/違反報告)
黒豆春 - 初コメです!pinoさんの小説、面白くていつも読んでます。これからも頑張ってください!!なみに私も半熟塩コショウ派です! (2019年1月21日 15時) (レス) id: 6e47ac83d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pino | 作成日時:2018年12月27日 19時