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「これはさ、意見として聞いてほしいんだけどね」
ふたりで小さな丘に座り込みながら、話を切り出した。
「グクは、私のことを信用できてないんだと思うの」
「・・・そんなこと「あるよ」
否定しようとするグクに食い込むように言って、目をじっと見つめたら、ぷいっと視線をそらされる。
そのまま、足元にある草をいらだったように抜き去っていく。
「私が他の男子と話してるだけで、勝手に不安になる。1時間くらい連絡しなかったら、浮気してるんじゃないかって怒る。すぐに疑うし、一人で傷ついちゃうし、私のせいで感情がもう、ゆらゆら」
「・・・そんなこと「あるんだって」
断言すると、またいらだったようにもくもくと草を抜いていく。
ただ、意外なことに静かに話に耳を傾けてくれる。
それは、あの当時なら思ってもみなかったようなことで、この一年私の中にいろんな成長があったように、彼にもいろんな出来事があったのだろうと、改めて感じさせた。
「グクはさ、私といて幸せなのかな?私がグクを苦しめてるんじゃないの?って」
「あの時は、そんなことばっか考えてた」
静かに、そうこぼすと、グクがゆっくりと顔を上げて、信じられないといったような目を向けてきた。
「いつの間にか怒鳴られるのが怖くて何も言えなくなって、だんだん自分が自分じゃなくなっていくのも、怖かったの」
「…A、、、っ」
「グクが大好きなのに、私がどんどんグクをボロボロにしていっちゃって。私もう、このままじゃ無理だって、思ったの」
そこまでこぼしちゃえば、あとは気持ちがスッと楽になった。
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ako - 続き楽しみにしてるので頑張ってください!!:) (2020年3月31日 21時) (レス) id: be9ea489d5 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 更新めっちゃ楽しみにしてます! (2020年3月30日 0時) (レス) id: 070be362d3 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - 更新楽しみに待ってます(^^♪これからも頑張ってください! (2020年3月5日 21時) (レス) id: 14be8b78d1 (このIDを非表示/違反報告)
Ulu - 更新楽しみにしてます^^ (2020年3月3日 10時) (レス) id: 6be0ed23cf (このIDを非表示/違反報告)
Rao - 続き書いてくださってほんとにうれしいです!!受験がんばれるのこれのおかげです笑 (2020年2月23日 17時) (レス) id: 31c96951aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shino347 | 作成日時:2019年5月7日 20時