chapter19 ―side.CONAN ページ23
灰原からメールがきた
たった四文字の言葉だったがそれだけで俺が全速力で博士の家に行くには十分だった。
『緊急事態』
は、は、と息を整えながら走ってようやくあの近未来的な家が目に入る。
「灰原どうした！！！」
バンッ！と大きな音を立てて俺は博士の家のドアを開けた。
目の前には博士に支えられて顔を真っ青にしている灰原の姿。
「組織の幹部をデパートで見てしまったらしくてのぉ」
「組織の！？」
俺がそう聞くと灰原は震えながらこくん、と頷いた。
「コードネームはエル・ディアブロ。メンバーからはエルと呼ばれてるわ。」
「エル…聞いたことねぇな、幹部なのか？」
「ええ、…組織メンバーではジンとベルモットしか彼の姿を見たことがない。それくらいボスに重宝されてる」
「…？じゃあなんでお前はエルの姿を知ってるんだ？」
灰原は少し視線を俺から外した。
昔の記憶を辿るように。
「前に、薬を作るよう頼まれたのよ、エルにね。でもそれ一度きりだわ」
「そうなのか…」
新たな組織の幹部情報。
しかも、ボスに重宝されている大物。
俺は身震いした。
すると灰原を俺をキッと睨んだ。
「この前会った女子高生、居たわよね。確か名前は柚木A」
「？ああ。Aな、俺の元クラスメイトだ」
灰原は少し間を開ける
「彼女、そのエルと一緒にいたのよ」
「………は、？」
彼女は何者なの？と聞いてくる灰原の声が遠く感じた。
黒の組織の人間と、Aが一緒にいたのか？なんで？
あいつはそんな人間じゃ…
もしかして、1ヶ月以上休んでいたあの時に何かあったのか？
久々に会った時のあの違和感は、そういうことだったのか？
でも灰原もその場に一緒にいた
灰原ならAにあった時感じ取れるはずだろう
組織の匂いを。
なら、なぜ？
あの時の、Aの表情を思い出せ。
どんな顔をしてた？
ふとした時に見せるひどく濁った瞳。
去年は？
あいつはいつから組織の人間と関係を持っていた？
去年あいつは………水泳学習を、1人だけ休んでた。
今年も蘭がポロッと言っていたのを思い出す。
『A、今年も水泳学習出てなかったのよね〜、何かあるのかなぁ、アレルギーとか』
夏なのに、長袖長ズボンで、暑そうにしていた。脱げば？って言ってもそれは出来ないって断られた。
あいつは時折、足首を守るように、触って…………
そこまで考えて、は、とした。
俺の頭に浮かんだ答えは、監、禁
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玲生(プロフ) - おじさん意外とかっこよかった (2月15日 17時) (
レス) @page29 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - 胸くそ展開すぎて好きです🫰 (7月24日 15時) (レス) @page29 id: 261e0dc8c8 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 初コメント失礼します。文章もとても綺麗で読みやすく、最後は物語の中に入り込んだように恐怖を感じました。そしてハイブリストフィアのような闇のある作品が好きな私からすると本当に面白くて最高でした。この作品を完結させて残して下さりありがとうございました。 (2023年3月18日 17時) (レス) @page29 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - こわぁ､､神､､ありがとうございます (2023年2月22日 22時) (レス) @page29 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
きなこmochi - 他の作品と終わり方が違くてすごく良かったです！！永遠ループというのが鳥肌がたちました。 (2021年7月10日 20時) (レス) id: e0f0f02020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こずめ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shinkuru101/
作成日時：2017年11月4日 16時
