chapter18 ページ22
りょーたろーとベル姉の間にバチバチと火花が飛び交っている中、私は残り数枚の書類を終わらせ、ん〜〜っと欠伸をした。
それでも私に気付かずベル姉と喧嘩してるりょーたろーに少し腹が立った。
…てゆーか顔の距離近過ぎじゃないかな
私はりょーたろーの元まで駆けていき、服の裾を引っ張る。
「りょーたろー…終わったよ」
「………………背中に羽が見える」
上目遣い最高かよ天使！！！って叫んでいるりょーたろーにほ、と安心
りょーたろーはやっぱり私が一番好きなんだ
りょーたろーへの愛を自分の中に感じている中、でもやっぱり、その愛が最近では少しずつ疑念に変わっていっている。
ジンさんとか、ベル姉の話を聞いて
やっぱり、知りたい、自分のこと。
「帰ろっか」
りょーたろーが私の顔を覗き込んで微笑みかけた。
「…うん」
ベル姉と別れて私とりょーたろーはその場を後にした。
────────
私たちの家まで車を走らせる。
いまの時刻は13時。
するとりょーたろーが大きなデパートの駐車場に車を止めた。
「何か買うの？」
「うん、今日はAちゃんがお手伝いしてくれたから、好きなもの買ってあげる」
「え、ほんとに！？」
りょーたろーがほら、と言って私に手を差し出す。私はその手を握ってりょーたろーと一緒にデパートの中に入って行った。
可愛いものがたくさんあって何を買ってもらおうか悩んだけれど、最終的に大きな猫のぬいぐるみを買って貰う事にした。
私が「これがいい」とぬいぐるみを差し出すと真顔で「天使かよ」と言われたので殴った。
りょーたろーが会計を済ませたようでレジから大きな袋を持って私に近付いてきた。そのまま私にその袋を渡して「今日はありがとう」と微笑んでくれた。
嬉しくて、顔が真っ赤になって
ああ、やっぱりりょーたろーが好きだなぁって
心の奥に芽生えた疑念は更に奥底に、見えないようにしまい込んで。
「うん、ぬいぐるみ、嬉しい。ありがとうりょーたろー」
好き、と聞こえないくらいの声量で呟いたけれどりょーたろーは聞こえていたようでずっと隣でニヤニヤしていた。
────────
「どういうことよ…あれは、組織の幹部のエルじゃない…！！なんで、ここに…！！しかも隣にいるのは…」
私とりょーたろーの関係が崩れるまであと少し。
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玲生(プロフ) - おじさん意外とかっこよかった (2月15日 17時) (
レス) @page29 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - 胸くそ展開すぎて好きです🫰 (7月24日 15時) (レス) @page29 id: 261e0dc8c8 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 初コメント失礼します。文章もとても綺麗で読みやすく、最後は物語の中に入り込んだように恐怖を感じました。そしてハイブリストフィアのような闇のある作品が好きな私からすると本当に面白くて最高でした。この作品を完結させて残して下さりありがとうございました。 (2023年3月18日 17時) (レス) @page29 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - こわぁ､､神､､ありがとうございます (2023年2月22日 22時) (レス) @page29 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
きなこmochi - 他の作品と終わり方が違くてすごく良かったです！！永遠ループというのが鳥肌がたちました。 (2021年7月10日 20時) (レス) id: e0f0f02020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こずめ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shinkuru101/
作成日時：2017年11月4日 16時
