【名探偵コナン】コリングウッドくんは大きくなりたい【男主】

だいじゅうよんわ、綺麗な人 ページ18

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クラスがある程度静かになったのを確認すると、先生は廊下で待っているであろう転校生に声を掛けた。


みんなの顔が、期待の眼差しでキラキラしている。歩美、光彦、元太も例外ではなく、緊張しているのか顔が紅潮していた。


やはり例外なのが、俺と灰原。

灰原なんか転校生などどうでも良さそうにしれっと本を読んでいた。

さすがにそれは失礼だろうと思い、灰原にしまえ、と声をかけた。



先生が入ってください、と言った後、少し時間が経ってから転校生は入ってきた。









思わず、見入ってしまった。


きっとこの教室にいる全員が転校生から目が離せないに違いない。

それほど、美しいのだ。
女かと見間違うほどに艶のある黒髪に透き通る陶器の様な白い肌、すらりと伸びた手脚はまるで何処かのモデルのよう。
そして、全てを見透かす赤い瞳。左目の下にある涙ホクロが小学生には無いはずの色気を一層醸し出していた。


彼だけ、別次元の人間だと、そう感じた。




「さ、自己紹介して」

先生の声で引き戻される。




「…有元、鳴世です。よろしくおねがいします。」


彼はぺこり、と少し頭を下げた。彼の黒い髪が揺れる。



「それじゃあ、席は吉田さんの隣ね。」


「…吉田さん、？」


あのカチューシャを付けている女の子の隣よ、と彼に聞こえる程度の声で言った。

彼は迷わず歩美の元へ歩いていく。

歩美の隣の机に背負っていたランドセルを置くと、席に座る前に彼は歩美に目線を合わせた。



「…よろしく」

にっこりとまではいかないが、彼は静かに微笑んだ。

歩美の顔は真っ赤だ。






(綺麗、だ)


思わず出かかった言葉をコナンはそっと中に閉まった。


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