7話 -ヤツがきた- ページ8
幼少期、僕は百ちゃんにこの個性の事と、周りからの悪口を相談した事がある。
あの時、僕が個性を教えても唯一｢すごい｣と言ってくれた子が百ちゃんなのだ。
幼少期の僕は百ちゃんのおかげで救われた。今の僕があるのは百ちゃんのお陰だと言っても過言ではないくらいだ。
｢それなのに私を忘れるとはいい度胸ですわね？｣
｢わわ、ごめんって…｣
百ちゃん怒ってた。
二人で世間話をしながら歩けば、漸く校門が見えてきた。
この学校広すぎだって…。
｢そういえば、Aさんはお迎えですか？｣
｢うんん、初日だし自分で行きたかったんだよね｣
｢！では、今日は一緒に帰れるのですね！｣
僕の言葉を聞いて百ちゃんは目を輝かせた。
ああ、プリプリしてるよ…可愛い…
でも百ちゃんはすぐに｢ん？｣と言って首を傾げた。
｢…あの
｢あー……あいつには何も言わずに来ちゃった…｣
｢えぇ！？｣
堅司というのは、ちっちゃい頃からの僕の世話係の男。それはそれはもう心配性で過保護な奴で今までは一人で歩いて学校に向かうのでさえ｢危ないから駄目だ｣と禁止されていた。
だが、僕ももう高校生。一人で学校に行きたいし、行くことが出来るのだ、と奴に証明をするべく今朝は何も言わずに一人で学校に向かったのだ。
僕は脳内で｢凄いです坊ちゃん！一人で学校に行けるなんて！｣と僕を賞賛している奴の姿を思い浮かべ満足気に頷いた。
しかしそれも束の間、僕らは校門を出ると百ちゃんが顔を真っ青にして僕の後ろを指さした。
｢え……百ちゃんどうしたの…？｣
僕も気になって後ろを見ようとした途端、ぬるりと僕の肩に置かれる大きな手。
｢坊 ち ゃ ん ？ ｣
｢ぎゃああああああああ！！！！！！｣
僕の後ろには、先程の話の人物、堅司が立っていた。しかも今まで見たこともないような素晴らしい笑顔で。
僕はそのまま堅司に俵担ぎをされ、近くに止まっている黒塗りの高級車に詰め込まれた。
｢百ちゃあああん！！！助けて！！！｣
｢…Aさん！また明日！｣
｢百ちゃあああああああああ！！！！！｣
僕の願いも叶わず百ちゃんに見捨てられ、僕を乗せた車は有無を言わさず発進していった。
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志貴 - とても面白いです！！まだ、Twitterやっているのであればお話しませんか！ (2019年12月29日 1時) (
レス) id: 8ad0ee779a (このIDを非表示/違反報告)
ワーカーホーリック - すごく面白いです！更新待ってます！頑張ってください\(`・∀・´)/ (2018年10月19日 3時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ@二次元最高(プロフ) - 初めまして。凄く面白いです。これからも楽しみにしてます！更新頑張って下さい！！ (2018年9月3日 2時) (レス) id: 00ac76cb71 (このIDを非表示/違反報告)
こずめ(プロフ) - 龍雅さん» ありがとうございます！夢主くん褒めて頂いて凄いうれしいです！（ ; ; ）死にすぎて死＝恐怖っていう感情が欠落しちゃってるんですよね…ヒーローに於いてはかなり有利な所ですが笑 (2018年8月29日 19時) (レス) id: 767e3f7071 (このIDを非表示/違反報告)
こずめ(プロフ) - ティッシュはマズイですさん» 中井さん＋顔面殺人鬼はもはやセットでやるしかないと思いました…後悔も反省もしていません！！笑笑 コメントありがとうございます！これからもこの作品を読んで頂けると嬉しいです！ (2018年8月29日 19時) (レス) id: 767e3f7071 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こずめ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shinkuru101/
作成日時：2018年8月23日 16時
