【名探偵コナン】不老不死になっていた件について。【男主】

FILE.7 ―side.CONAN ページ9

蘭に倒れていた少年をおんぶしてもらい、蘭の部屋へと運ぶ。

本当はおっちゃんの部屋のベッドに寝かせてあげたかったのだが、ちょうどおっちゃんがベッドで寝ていたため使えなかった。

蘭がゆっくりと少年をベッドに下ろし、布団をかけてあげていた。

彼の顔の作りや来ている服からして、きっと中学生くらいだろう。

彼が着ている学ランや、彼の身体を見てもっと調べたいのだが、自分が意識を失っている内に赤の他人に身体をまさぐられるのは嫌だろう、と蘭が言うので、彼が起きてから本人に許可を取って調べることにした。

呼吸も既に整っていて、顔色もだいぶ良くなったので、そろそろ目を覚ましても遅くはない。

時刻はもう19時。

倒れていた彼の看病もあってドタバタしていたので、時間が過ぎるのはあっという間だ。

蘭が食事の用意をしてこなきゃ、と言って部屋から出ていったので、俺は暫くこの少年の側に付いていることにした。

まず、見た目から分かることは、彼は人一倍ドジな性格なのか、または家庭内暴力を受けているのか、または学校でイジメにあっているのか。

見られる範囲では何処も彼処も彼は怪我を負っていた。
右頬には大きなガーゼが貼られていて、左目の下と口元には絆創膏。
しっかりと着込んでいて良くは見えないが、首に包帯が巻かれているのが見えた。
そして蘭が彼を持ち上げた時には、両手首と、左足にも包帯が巻かれていた。

怪我を負っている箇所を見て恐らく一番最初の『人一倍ドジな性格』というのは除外できるだろう。


何故なら普通、転んだとしても首を怪我することはまずないからだ。

残るは、家庭内暴力か、学校でのイジメ。



「はぁ、」

これ以上は本人が起きてからではないと分からない。

ため息をつき、彼の顔色を確認すべく、彼の顔を覗き込む。

彼の綺麗な淡いクリーム色の髪に、少し血がこびり付いていた。
蘭がベッドの横にある机に置いていった、濡れタオルで血を拭き取る。

すやすやと眠る彼の顔色は穏やかそうだ。

少し飲み物を飲んでこよう、と思い彼が眠る蘭の部屋を後にした。

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