【名探偵コナン】不老不死になっていた件について。【男主】

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「………ん、」


パチリ、と目を開けた。


ああ、やっぱり死ねなかったな

いまの時刻は15時23分。
俺が拳銃の引き金を引く時は確か15時21分だった。

つまり俺が意識を失っていた時間は約2分。

はぁ、と溜息をつき周りの状況を確認する。

さすがに俺が意識を失っている2分間の間でこの銀行強盗事件が解決するわけがない。
恐らく警察もまだ突入出来ていないだろう。

薄目を開けて、少し首を右側に向けると、俺の隣に座り込んでいる強盗の姿が目に入った。

俺を人質に取っていた男だ。


男はガクガクと震えながらもう死んだと思っている俺に対してなのか、目を虚ろにさせながら謝り続けていた。

「ち、ちがうんだ…殺すつもりはなかった……あ、ああ……ごめんなさいごめんなさい…ごめん、なさい…」

もう精神が壊れかけているようだ。
俺が自分で拳銃の引き金を引いたのだからこの男が責任を感じることはないのに。

少しこの男に罪悪感を覚えた。

また薄目を開けて左側を見れば、縛られている人達が目に涙を貯めながら俺を見ていた。

自分たちも殺されるのでは、って思ってるのかな。


こちらにも悪いことをした…。





このまま死体のフリを続けるのにも限界があるのでとりあえずこの強盗たちを脅かしておくか


もう一度俺のそばにうずくまっている男の方に首を向け、カッと目を見開いた。

男とバッチリ目が合ったが男は幻覚だと思った様で両目を擦っている。
そしてもう一度俺を見て、俺と目が合った。


「ヒッ、！」

男は顔面を真っ青にして、びっくりしたのか尻餅を着いた。

俺は皆が見てる前でゆっくりと上半身を起こして男の方に体を向けた。

頭が少し重い。髪の毛から血がポタリ、と垂れてきた。

起き上がった時に頭の中にあった何かがコロン、と口の中に落ちてくるのが分かった。
ゲホ、と少しむせて口から手を離すと血と一緒に拳銃の弾が出てきた。

ここはポーカーフェイスが得意な俺がいっちょ演技を見せておきますか！


俺は尻餅を着いている男ににっこりと笑いかける。
そしてだるそうにゆっくりと立ち上がり、男の方へ歩いていった。

周りの人質の人達が悲鳴をあげた。
俺の足元に尻餅をついて、顔を真っ青にしている男の仲間の男三人も小さく悲鳴を上げていた。

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