聖杯戦争前日 7 デート? ページ17
買い物(ショッピングモールでの偵察)を終えて白絹さんを呼び、都会地域のざっくりした説明をしながら田舎地域に向かうことにした。
その道中、車の中でカルナの言葉が脳内で反芻する。
すまない、つい気になってしまってな。
何がつい気になっただ、びっくりした。本当にびっくりした。
そういえばカルナの顔、すごい整ってたな…。髪も睫毛も銀色で、瞳は青空のように綺麗で、鼻筋がすっと通っていて、唇が薄くて。
手も、腕も、彫刻みたいに綺麗だった。真っ白にも見える綺麗な肌で、指が細長くて、でも手に血管が浮いてたり、腕の筋肉がしっかりついていて筋があったり…。
あぁもう何を考えてるのかな私。買い物も終わったんだし、今は聖杯戦争の事を考えなければいけないのに。
軽く首を振って余分な事を考えないように切り替えた。
「ここが都会地区と田舎地区を分けてる川だよ。この川には橋がいくつかかけられてるんだけど車で走れるのはこの大橋だけ。あとこの川は一級河川って言って、けっこう大きい川だから年に1度くらい人が流されちゃうこともあるんだよ。」
「そうなのか。気をつけよう。」
いや多分カルナは流されないと思うけど…。
「もうじき海が見えますよ。」
白絹さんの言葉に反応し窓の外を見る。まだ緑しか見えない。が、しばらくすると緑の中に青が混じりはじめた。
田舎地区は海沿いの街。橋を過ぎて少しすれば海も見える。
この景色はけっこう好きだ。
「確か上条家は海沿いに工房を構えてるらしいんだけど詳しいことはさっぱり。所詮ただの噂に過ぎないしね。」
「…、マスター。」
カルナの声が普段より数段低い。何かに警戒している。
「…どうしたの。」
カルナの集中力を削がないよう小声で問う。
しかしカルナは突然普段と同じ調子に戻った。
「いや…、すまない。先程微弱な魔力を感じたのだが、すぐに無くなった。大方霊脈の異常だろう。警戒させてすまなかった。」
「何も無かったの?良かった…。」
私はホッと息をついて、また窓の外を眺めた。海が見える。
しかし今回は敵は現れなかったからいいものの、もし本当に敵が現れたらどうすればいいのか。
聖杯戦争は明日からだが、ルールを守らないマスターは今行動を起こしててもおかしくない。
だったら私は偵察するよりも、守りを固めた方がいいんじゃないか…。
「白絹さん。やはり帰ってください。結界を張ります。」
「名案かと。」
白絹さんはそう言うと車の速度を上げてくれた。
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狂弥(プロフ) - みんみさん» ありがとうございます〜!フォロー失礼しますね! (2019年9月24日 14時) (レス) id: 23f56e940f (このIDを非表示/違反報告)
みんみ(プロフ) - 狂弥さん» 了解です!それでしたらこちらのアカウントにどうぞ!@shinkisato3711 (2019年9月24日 14時) (レス) id: 5aac6cf717 (このIDを非表示/違反報告)
狂弥(プロフ) - みんみさん» コメント返信ありがとうございます!まだ未成年なので全年齢の方がいいです! (2019年9月24日 13時) (レス) id: 23f56e940f (このIDを非表示/違反報告)
みんみ(プロフ) - 狂弥さん» こんにちは!コメントありがとうございます!そんな事を言ってくれるなんて嬉しいです…!Twitterやってますよ!ほぼfateの話だけど18歳以上しか許可できない裏垢と、あまりfateの話はしないけど全年齢向け、どちらがいいですか? (2019年9月24日 7時) (レス) id: 5aac6cf717 (このIDを非表示/違反報告)
狂弥(プロフ) - こんばんは!いつも更新楽しみにしてます!質問なのですがTwitterなどはしているのでしょうか?不快でなければ教えていただけると嬉しいです! (2019年9月23日 23時) (レス) id: 23f56e940f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんみ | 作成日時:2019年8月28日 22時