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side emi
コーヒーの香り、たまにタバコの匂い。
本来、図書室というのは飲食禁止なところが多いというが、ここは実質二人で使ってるものであまり気にする人はいない。
今日はオスマンは外交で出かけているため、一人。
今の内に頼まれ事を片付けときますか。
見上げるほどに高い本棚、そこに本がびっしりと並べられている。
この中からお目当てのものを探し出す。
一つの本を手に取り、ぱらぱらとめくる。これは近いかな。
もう一冊。これは少し違う。
そうしていつの間にか、抱えるのがやっとの量となったので机に積み上げた。
さて、勉強の時間だ。
「この世界は"天"と"地"で別れている。
"天"には神の使いである天使が住み
"地"には人間が住む
そしてその狭間である深海には
天使の使いである人魚がいる」
誰もが知ってるお伽噺。今では、天使も人魚も見た事のある人はいない。
「最近の出来事なんやけどなぁ…」
天使が姿を現さなくなってから数百年。しかし、人魚が姿を消したのは約100年前のことだ。大昔、というほど時は経っていない。
天使も人魚も不思議な力を使う、という記述がたくさん残っている。
天使なら羽で空を飛ぶとか。
人魚なら尾で海を自在に泳ぐとか。
その他にも、風を操ったり治癒をしたりと、いわゆる魔法のようなものができたとか。
「見たかった…めっちゃ見たかった」
あと百年早く生まれてたらなぁ、なんて。
人魚が姿を消したのは
「人魚の肉を食べれば不老不死になれる」
という噂が広まったから。
しかし、実際は不老不老というより、寿命が伸びる、という効果があったらしい。
食べた時から百年くらい、老いなくなるとか。
あくまで老いることはないだけで、殺されれば普通に死ぬっぽい。
それを求めてたくさんの人魚が捕まり、殺された。それが百年前の話。
元々人魚の文献は読んだことがあったおかげで、そんなに新しい情報は入ってこない。
「…ん？」
そんな中。ぱらりと一冊の黒い表紙の本が間から落ちる。
「おお？」
それは、誰かの日記。
ざっと読む限り、人魚の肉を食べた者の。
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あさぎ(プロフ) - 兎さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとなによりです、がんばります！ (2018年5月28日 18時) (
レス) id: 14bed239fb (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - お餅さん» ありがとうございます、wrwrd!の皆さんのかっこよさが引き出せていたなら嬉しいです…！ (2018年5月28日 18時) (レス) id: 14bed239fb (このIDを非表示/違反報告)
兎 - 面白い！更新頑張ってね〜 (2018年5月27日 16時) (レス) id: 35388e6f70 (このIDを非表示/違反報告)
お餅 - 面白いですね！みんなかっこいい...これからも更新頑張ってください！ (2018年5月21日 18時) (レス) id: 8d87a6fb69 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - CAさん» ありがとうございます！更新ゆっくりで申し訳ないですが、そう言って頂けると、とても励みになります…！ (2018年5月21日 1時) (レス) id: 14bed239fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさぎ
作成日時：2017年8月30日 18時
