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「ねえイトナくん。ちょっと気になったんだけど……今外から手ぶらで入ってきたよね？ 外どしゃぶりの雨なのに、なんでイトナくん、一滴たりとも濡れてないの？」
カルマがそう問うと、イトナは立ち上がりカルマのほうへ歩いていく。
そしてカルマの目を正面から見据えた。
「おまえはたぶんこのクラスで一番強い。けど、安心しろ。俺より弱いから、俺はおまえを殺さない」
カルマの頭に手を置いて、イトナはそう言った。
……なんか、拍子抜けだな。
プロの暗殺者なのかと思ったけれど、ただの素人の子供のように見える。少なくとも、私のことを見抜けるほど世慣れているわけではなさそうだ。
「俺が殺したいと思うのは……俺より強いかもしれないやつだけ」
イトナは羊羹を食べている先生のところへ歩いていく。
「この教室では殺せんせー、あんただけだ」
「強い弱いとは喧嘩のことですか？ イトナくん。力比べでは先生と同じ次元に立てませんよ」
「立てるさ。……だって俺たち＿＿＿」
イトナはポケットから羊羹を取り出し、再度先生の近くへ寄る。
「＿＿＿＿＿血を分けた、兄弟なんだから」
「「えぇー！？ き、兄弟！？」」
「は……？」
手元が震える。
やけに自分の心臓の音だけが響いて聴こえる。
「負けた方が死亡な、兄さん」
兄弟？ そんなはずがない。
先生に兄弟なんていない。いるはずがないのに。
異常な不快感と寒気に襲われる。
ああ、きっとこれは嫉妬だ。
私にとっては、お兄ちゃんも先生も大切な家族だ。
けれど、先生にもしも本物の家族がいたら。血の繋がりのない私と、お兄ちゃんと、先生の家族関係よりも、ずっと強い絆がそこにあったら。
……悔しくてたまらなかった。
「ねえA。すごい青ざめてるけど」
「カルマ……。ごめん、ちょっと、びっくりしちゃって」
転校生は放課後に勝負だと先生に言い残し、保護者と一緒に教室を去って行った。
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千々(プロフ) - 花游さん» ああ！ 同志が！ 同志がいる！(感涙) とても嬉しいです！ ありがとうございます！ 本当にこの物語は二代目のために書いているようなものなので……最後の最後までぜひぜひお読みいただければと思います！ 絶対に後悔させませんので！ (3月17日 16時) (
レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
花游(プロフ) - 本当に、本当にありがとうございます……二代目さんの夢女なので命が助かります……！！（ ; ; ）応援しております！！ (3月17日 15時) (レス) @page22 id: 4e8b8c9da9 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 棗さん» コメント、モチベになるので本当に嬉しいです！ ありがとうございます！ 続きもぜひぜひ楽しんでいただければと思います！ (3月12日 18時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
棗 - とっても面白かったです！続きを楽しみに待ってますっ((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ (3月12日 16時) (レス) @page8 id: d1397bd03f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/
作成日時：2024年3月9日 17時
