5-4 ページ21
・
中間テスト当日。私たちは本校舎へと向かった。
さすがは名門校。
凶悪な問題が次々と襲いかかってくる。
ひとつずつ、ひとつずつ。
問いから教師の意図を読み取って、教師が欲しがっている答えを提示してあげるだけでいい。
しかし、順調に問いを解き進める手が止まった。
(この問題、テスト範囲じゃない)
・
E組のテスト成績は散々だった。
急にテスト範囲の変更があり、その変更についてはE組に知らされていなかったのだ。
私の結果は186人中144位。
到底目標の50位以内には及ばない。もちろん、それは他のみんなも同じことだった。
「……先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見過ぎていたようです。君たちに顔向けできません」
すると、突然対先生ナイフが空を切った。ナイフを投げたのは、私の隣の席の生徒。
「いいの？ 顔向けできなかったら、俺が殺しにくるのも見えないよ」
そう言ってカルマは教卓へと進み、自分の解答用紙を広げる。全教科すべてが、高得点だった。
カルマの進度に合わせて先生が余計な範囲まで教えていたから、突然の範囲変更にも対応できたらしい。
「で、どうすんのそっちは？ 全員50位以内に入らなかったって言い訳つけて、ここから尻尾巻いて逃げちゃうの？ それって結局さ、殺されるのが怖いだけなんじゃないの？」
煽るなぁ、カルマは。
その言葉にあてられて、教室に笑いが溢れ出す。
「なーんだ、殺せんせー怖かったのか」
「それなら正直に言えばよかったのにー」
「ねー。怖いから逃げたいって」
「見栄っ張りだなぁ、先生は」
「にゅやー！ 逃げるわけではありません！」
「えー、じゃどうすんの？」
「期末テストで、あいつらに倍返しでリベンジです！」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千々(プロフ) - 花游さん» ああ！ 同志が！ 同志がいる！(感涙) とても嬉しいです！ ありがとうございます！ 本当にこの物語は二代目のために書いているようなものなので……最後の最後までぜひぜひお読みいただければと思います！ 絶対に後悔させませんので！ (3月17日 16時) (
レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
花游(プロフ) - 本当に、本当にありがとうございます……二代目さんの夢女なので命が助かります……！！（ ; ; ）応援しております！！ (3月17日 15時) (レス) @page22 id: 4e8b8c9da9 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 棗さん» コメント、モチベになるので本当に嬉しいです！ ありがとうございます！ 続きもぜひぜひ楽しんでいただければと思います！ (3月12日 18時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
棗 - とっても面白かったです！続きを楽しみに待ってますっ((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ (3月12日 16時) (レス) @page8 id: d1397bd03f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：千々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/
作成日時：2024年3月9日 17時
