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≪あっ！！あっちにもいる。≫
≪逃がすな！≫
使用人３人が、ネズミ退治に没頭している頃…。遊戯室では、張り詰めた雰囲気でビリヤードを行いながらの話し合いが行われていた。
「随分と騒がしいな。どうやら、‘ココ’にも鼠がいるようだ」
ドアを見つめながら険しい顔をするランドル卿。
「食料を食い漁り、疫病ばかりふりまく害獣を…いつまでのさばらせておくつもりだ？」
サンドイッチを摘んでいる太った男性。
「‘のさばらせる’？彼は、‘泳がせている’のでは？」
義妹の藍猫を膝に乗せ、肘をついているのは劉。
「そう…彼はいつだって一撃狙い。次も、パスなの？ファントムハイヴ卿」
赤い服を身に纏ったこの女性は、シエルの叔母であるマダム・レッド。
「パスだ。打っても仕方がない球は、打たない主義でね」
「シエルがパスなら、私もパスで」
そして、椅子に悠々と構えるシエルと、その隣に立つA。
「御託はいい。鼠の駆除はいつになる？」
「すぐにでも。鼠が歯形をつけたご謹製のチーズ…倉庫の鍵は、手の内にある」
ーカンッ
「ちっ」
手玉をポケットに入れてしまい、舌打ちを打ったこの男性は、アズーロ・ヴェネル。
「ただし、巣を見つけて鼠を根絶やしにするには、少々骨が折れる。それなりの報酬は覚悟して頂こうか」
「ハゲタカが…」
「ランドル卿…。貴殿に‘我が紋’を侮辱する権利が？」
毒づくランドル卿に、シエルは伏し目で言葉を返すシエル。Aは何も言わず横目でランドル卿を睨んでいる。
「下手打ったぜ。ファールだ。どうする？伯爵」
「そろそろ、このくだらないゲームも終わりにするか…。報酬はいつ用意出来る？」
シエルは、そう言ってゆっくりと立ち上がり、ビリヤード台に行く前にランドル卿の所で立ち止まる。
「今晩には…」
「後で、迎えの馬車を送る。心ばかりのもてなしを用意してお待ちしよう」
シエルは、ランドル卿の言葉にキューを構えながら返答する。
「この状況から全てのボールを狙うのか！！」
「当然だ」
選択肢はそれしかないだろうと言わんばかりに、微笑しながら狙いをつけるシエル。その様子を、驚きもせず見つめるA。
「『強欲』は、身を滅ぼすぞ」
ーカッ！…カッ！…カッ！…ゴトン
「『強欲』ねぇ…」
ランドル卿の言葉とは裏腹に、球は見事吸い込まれるようにポケットへと落下する。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！応援してます！！ (2023年2月9日 13時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
アステル(プロフ) - Pirateさん» ご指摘ありがとうございます。すみません…今の見ると夢主ちゃんがどこぞの別次元から来たキャラみたいになっていますね。後々から黒執事の世界観に繋がるようになる予定なので、暖かく見守ってくれると嬉しいですm(__)m (2018年9月21日 21時) (レス) id: 157362e7ce (このIDを非表示/違反報告)
Pirate - 想像…いや妄想か。発想力は素晴らしいと思う…けど、原作の雰囲気をちょーっと壊しかけてるね。頑張れ (2018年9月21日 21時) (レス) id: be72be37f0 (このIDを非表示/違反報告)
アステル(プロフ) - 白桜姫さん» コメントありがとうございます！そう言って貰えると、とても嬉しいです(´∇｀) (2018年9月1日 0時) (レス) id: 157362e7ce (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます。（＾ω＾） (2018年9月1日 0時) (レス) id: feb278e6cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アステル | 作成日時：2018年8月29日 14時
