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黄side
｢章ちゃんは、一体いつ幸せになれんの？｣
俺の心からの声。章ちゃんはショックを受け、何も言い返せないでいる。…それでええねんで、章ちゃん。俺がおらんかったら何も出来んようになればええねん。
……それでもまだ反抗的な章ちゃん、小さく大倉、と口に出す。章ちゃんは結局いつも大倉のことばっかりや。
何年間も大倉のことを想ってんのに、本人は気付く気配もない。それどころか彼女ができた、とかあの人めっちゃ可愛い、とか、無神経なことをほざいてた大倉。
いくら大倉と仲良かったって、性別という穴は埋められない。埋めるどころか、だんだんと穴が大きくなっていくばかり。
それでも章ちゃんは、いつも大倉のことを考えて、自分の気持ちがバレへん様に、気ぃばっかり使ってた。
優しいのは章ちゃんの良いところ、それは周りも理解してる。それでも、今のままやったら、章ちゃんは一生幸せになれへん。
｢……章ちゃんは優しすぎんねん。ちょっとは大倉のこと忘れぇや。章ちゃんがいくら大倉のこと好きでも、｣
言葉に詰まった。これを言ってしまったら、章ちゃんの脆い心はぐちゃぐちゃになってしまう。でも、口は止まらへんかった。
｢大倉は章ちゃんのこと好きにはならへん｣
目の前の小さな身体は踞る。時々、嗚咽が聞こえた。
目線を合わせるように俺も座り込んで、章ちゃんの腕を握る。
｢……章ちゃんはこのままやったら一生幸せになれへん。章ちゃんのこと嫌いやからとか、大倉を妬んでるから言ってるんとちゃうねん。俺、章ちゃんに幸せになって欲しいだけやねん｣
外やし帰ろ、と促すと、章ちゃんは力なく立ち上がった。腕を放し、代わりに手を握りしめる。
｢章ちゃん、｣
｢…もう話しかけんといて｣
嗚咽混じりに呟いた章ちゃんの声は掠れていた。目も会わせてくれない章ちゃんは、もう力が入らへんのか、握られた手を振り払うこともなく、ただただ、俺に連れられてただけやった。
こんな章ちゃんは今まで一回も見たことなくて、俺は分かりやすく動揺した。章ちゃん、今ほんまに怒ってる。
瞬間、携帯の着信音がなった。俺のやなくて、章ちゃんの。嫌な予感がして目を細める。章ちゃんは震える手で携帯の電源を着けた。
画面に写るのは、大倉の文字。
ひゅっと息を飲む音が聞こえた。
大倉、お前ほんまセコいわ。
結局、俺がどんだけ頑張っても、章ちゃんの中のヒーローはお前やねんな。
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ぽっぷん(プロフ) - みいこさん» 倉安でしたら大丈夫です！ノロノロ更新なんですが、楽しみに待って頂けると幸いです。リクエストありがとうございます！ (2016年6月22日 23時) (
レス) id: e50920231f (このIDを非表示/違反報告)
みいこ(プロフ) - 間違えました>_<倉安と打ったつもりが…。すみません。倉安の絆系でお願いできますでしょうか？よろしくお願いいたします！ (2016年6月22日 23時) (レス) id: 20152d3f2f (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷん(プロフ) - みいこさん» コメントありがとうございます。リクエストのことなのですが、倉安短編集なので倉丸のリクエストをお受けすることができません。本当に申し訳ないです(´；ω；｀) (2016年6月22日 23時) (レス) id: e50920231f (このIDを非表示/違反報告)
みいこ(プロフ) - 更新楽しみにしていました^ ^倉丸の絆系のお話を読んでみたいです。これからも応援しています！更新楽しみにしていますので頑張ってください！ (2016年6月22日 23時) (レス) id: 20152d3f2f (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷん(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます！リクエストのお話もう少しお待ちください(；´Д｀) (2016年5月7日 21時) (レス) id: e50920231f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぷん | 作成日時：2015年2月16日 20時
