第13夜 ページ14
ふと、リヴァイの目元が優しく細められた
今まで見た中で 最も穏やかな表情だった
「...眩しいな」
小さな声で、彼が吐露した
『...何がですか？』
地下牢には当然だが日光は入らない。明かりも燭台の光だけで、眩しい要素はないはずだ
リヴァイの視線はAを捕らえたまま動かない
またしても、静かに告げられた
「...お前が」
『...私ですか？』
僅かに動いた眉が、しつこい ということを物語っている
Aは申し訳なく 肩をすくめるが、やや自嘲気味に微笑んだ
『...へーえ、そー見えるんですねぇ』
「どうした」
暗い色となった紅い瞳でさえも、彼は見据えたままだ
『...私だって人間なもんですから、覆いたい過去の一つや二つ...いや、たくさん、あるんですよ？』
そんな彼女に、リヴァイは そうか と返す
「そうは見えねぇがな」
素直に放たれたその言葉に、Aは口角を上げた
『そーですねぇ...秘密ってほどじゃないですけど、昔話を一つしましょう』
「ほう」
『...次の壁外調査が終わったら、です』
リヴァイは数回瞬きをすると、息を漏らした
「...なんだ、知ってたのか？」
『いいえ。ただ最近 エルヴィンさんが来ないなーってて。やっぱり壁外調査は近々あるんですね。いつですか？』
口車に乗せられたような気になるが...まあ、いいだろう。
「...２日後だ」
『２日後ですね、わかりました。
昔話って言っても個人的にはけっこう重大なことなので...暇ができたらちゃあんと来てくださいね』
「...エルヴィンも必要か？」
昔話というのは、おそらくA自身の昔話だ。
その類いはエルヴィンも興味を示すはずである。
『...いえ。リヴァイさんだけでも問題ないです。忙しいエルヴィンさんの時間を割いちゃうのも申し訳ないですし...
もしリヴァイさんが、くだらないなって思ったら、エルヴィンさんの耳に届けなくてもいいです』
くだらないわけがない、彼は なんとなくそんな気がした。...俺の時間は割いてもいいってか？
「...この俺を伝書鳩代わりか。いい度胸してやがる」
眉間に刻まれたシワを見て、Aは苦笑い
そして、すっと真剣な表情になった
『ちゃんと、帰ってきて下さいね』
「...誰に言っている」
『未来の人類最強サマに』
戯れるような会話だったが、リヴァイは照れたのか 牢を去ってしまった
これが巷で言うと『フラグ』らしい
律儀に回収なんてしてほしくなかったのだが
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練紅龍(プロフ) - らんまるさん» ひぃぃありがとうございます！嬉しくて動悸が...！コツコツでもなんでも頑張ってくっきゃないですね！(｀ω´) (2019年6月17日 21時) (
レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - かまぼ子さん» ありがとうございます！キノコはそこらじゅうに生えてます。その一部の頭に生えていた分をとりました|彡ｻｯ！ (2019年6月17日 21時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
らんまる - こういうのを誰かやってくれると思ってました。想像以上に面白くて更新が楽しみで仕方ありません。ゆっくりまったりお待ちしておりますので、これからも頑張ってください！(*^^*) (2019年6月16日 22時) (レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼ子(プロフ) - ハンジとの絡みがかなりハマりました。きのこは頭に生えてる感じでしょうか？更新楽しみにしてます^o^ (2019年6月16日 20時) (レス) id: 48e845b0f0 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 桔梗さん» とても嬉しいです！ぼちぼち更新ですが、励みになります。 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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