21.また ページ21
『わかっていると思うけれど、Aの仕事は巨人を倒すこと。まぁ、そのために作られたらしいから、そこは大丈夫だよね。
あとそれと、もう1つあってね───』
倒すための。壊すための。仕留めるための。
そのための、兵器だけど。
「A先輩！！！」
メアの悲痛な叫びが辺りに響き渡った。
その声で、やっとリヴァイは我に返る。
木の上にいたので、とりあえず下へと降りる。
そこにはリヴァイ班の班員が全員集まっていて、近くにいたらしい兵士も駆け寄ってきていた。
「先輩、先輩っ……！！」
メアが泣きながらAに抱き着いている。
「落ち着いて。どうしてあなたが泣くの、メア。私は大丈夫だよ。」
メアが泣くのはもっともだ。
Aの、左腕がなくなっていた。
ぼうっとしていたリヴァイを庇ってのことだった。
リヴァイの1番近くにいたのはメアだった。
ただ、メアがリヴァイの危険に気づいた頃には、既にAが動いていて、自分の左腕を捧げて終えていた。
だからメアは泣いていた。
Aの腕は機械なので決して食べられるものではないとは思うが、あの勢いでは恐らく噛み砕かれてしまっただろう。部品を拾うのは無理だし、拾ったところでどうしようもない。
Aにとって腕が1本なくなるくらい、どうということはなかった。
ちなみに、怪しまれないよう、部位が破壊された時用に毎日血のようなものを補充している。
故に辺りは血だらけ…のように見えている。破壊口は布を手で押さえ見えないようにしていた。
「兵長！！どういうことですか、油断するなんて…やっと元の兵長に戻ってくださったと思っていたのに……！！」
班員の1人がリヴァイにそう言う。
本当のA が死んだ後の壁外調査も、リヴァイはこのようにぼうっとしていたらしいので、そのことを言っているのだろう。
わかってはいたが、リヴァイはその兵士には返事をしなかった。
「なぜ、庇った。いざという時は見捨てることも必要だと前に…」
「ハンジに言われた。
私の仕事は、巨人を倒すことと、仲間を守ることって。」
「……。」
「怪我はない？」
「っ、あぁ…すまなかった。」
「大丈夫。腕の1本くらい、なんてことない。」
また、守れなかった。
守られてばかりで、全く守ってやれていない。
次は、いや、次こそ、Aを守る。
そう、リヴァイが決心していたことを、本人以外誰も知らない。
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ああ - ごめんなさい 他の場所に送ってしまいました 申し訳ありません でも高評価するので許してくださいっっ！ (10月4日 15時) (
レス) id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - イメ画が見れないっっっっ！どうしたら見れますか (10月4日 15時) (レス) @page40 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
sunny(プロフ) - もちもちさん» お読みくださりありがとうございます！この作品はずっと消すか悩んでいたのでそのように言って頂けて本当に嬉しいです。雰囲気壊すテンションで申し訳ありませんｗここまでお付き合い頂き本当にありがとうございました…！！ (2018年1月4日 22時) (レス) id: 62545ebaf4 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - 完結お疲れ様でした。陰ながらですが度々読んでました！この様な系統のは良く有るものの、ストーリーがとても好きで読み易く最高でした。最後に...作品と作者様のテンションの差があり過ぎて（笑） (2018年1月4日 11時) (レス) id: 4c904eb239 (このIDを非表示/違反報告)
sunny(プロフ) - アリスさん» あああコメントありがとうございます！読んで下さってとても嬉しいです…是非是非今後ともよろしくお願いします…！私なんかでよければお友達にならせてくださいー！ (2017年12月2日 18時) (レス) id: 24dfe7cde6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sunny | 作成日時：2017年11月25日 23時
