2時間だけのバカンス #2 (ページ43)

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弱いところページ43

side:大我

事が終わり、横で目をつむるAちゃんの頬を撫でる。

「眠れないんでしょ。」

『どうしてわかるんですか。もう、、、』

目をゆっくりと開けたAちゃんは俺を軽く小突く。

扉の前で震えていた姿を思い出す。絶対に怖かったはずなのにAちゃんは怖いと一言も言わず涙も見せない。

「怖いときは、怖いっていうもんだよ。こういう時くらい、素直に殻破ってもいいんじゃない？」

『寝ます』

突然俺の腕に飛び込み顔を胸にぐりぐりと押し付け寝ると言い出すAちゃん。

その背中を撫でていると、次第にすすり泣く声が聞こえ、肩が小刻みに揺れる。

まったく素直じゃないんだから、、もっと弱い所も見せてよ。

この華奢な体に降りかかった恐怖を払うように、彼女が泣き止み眠るまでずっと背中を撫で続けた。

＿

朝目が覚めると、目の前には大我さんの胸が一面に広がっていた。

「あ、起きた」

起きてたのか、そう思うと少し恥ずかしくなる。

「Aちゃん。こんな形で伝えるかすごく迷ったんだけど、今伝えたいから言うね」

『…なんですか？』

＿＿＿＿＿俺、Aちゃんと結婚したい。

私を引き寄せた大我さんの腕の中でその言葉を聞いた時、何度も頭のなかでグルグルしていたもやもやが一気に晴れたようだった。